個人事業主で起業!知って得するメリット5つと補助金制度3つを解説

個人事業主として起業を成功させるなら「知っておくべき5つのメリット」があることをご存知でしょうか?

そのメリットとは以下のとおりです。

  1. 開業が簡単で費用もかからない
  2. 自由度が高い
  3. 会社員のままでも始められる
  4. 税務処理が楽
  5. 税負担が軽い

この5つのメリットをうまく活用することで、他の個人事業主とうまく差別化を図ることができ、結果として起業後の収益化も早くなります。

個人事業主についてよく勉強されている方の中には「会社員のまま起業するのは厳しいのでは?」「起業時に費用がかなりかかるのでは?」と考える人もいますが、

起業する業種や方法次第では低資本で個人事業主として起業を成功させることは可能です。

そこで、個人事業主で起業を成功させるために知っておきたいメリットをこの記事でお伝えしていきます。

個人事業主に限らず起業全般の手順を知りたい方はこちらの記事もぜひお読みください。

ざっくり言うと
  • 個人事業主は自由度が高く会社員でも副業で始められる
  • 保障が薄いので独立するなら自衛手段が必要…。
  • 補助金や助成金はたくさんある!
  • 起業については、他にも資金調達やビジネスの基本用語など知ると知らぬで大きく変わることが多数!
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個人事業主の起業とは

個人事業主の起業とは

個人事業主とは、簡単に言えば、会社を作らず、個人で事業を運営する形態を指します。
必要な手続きも、所轄の税務署に開業届けを提出するだけです。

税制上の扱いも会社員や法人と異なっていますが、ほとんどの場合は本人自身か家族、また少人数の従業員と一緒に事業を開始し、運営しています。

起業の方法に関しては過去記事が参考になります。

起業の仕方 5段階を解説!ゼロから資金集め〜事業開始まで完全理解

起業のために必要なものリスト20選【これだけあれば大丈夫】

個人事業主と他の形態との違い3点

個人事業主と 他の形態との違い3点

起業するにはいくつかの形態がありますが、個人事業主と他の主な形態との違いについて以下の3点を解説します。

  1. 法人との違い
  2. フリーランスとの違い
  3. 会社員との違い

1. 法人との違い

個人事業主 起業 違い 法人

個人事業主と法人の違いについてみると、代表者に対する税制上の扱いと、社会保険が大きな要素となっています。

個人事業主の場合、収入は全てそのまま個人事業主の所得となります。

一方、事業を法人化して会社の代表者になると、代表者は会社から給与(社長・役員報酬)を支給されます。

社会保険面では、個人事業主が各種の社会保険に加入できませんが、法人では社会保険に加入が義務付けられます。

2. フリーランスとの違い

個人事業主 起業 違い フリーランス

個人事業主に対して、何の届出も必要なく、すぐに始められる起業スタイルがフリーランスです。

個人の裁量で事業を開始し、運営できる点はどちらも同じですが、個人事業主という表記が税制上の区分である一方、フリーランスは働き方そのものを意味します。

フリーランスとしては、ライターやデザイナー、またプログラマーなどが代表的な分野として挙げられますが、フリーランスを定義すると、取引先と雇用契約を結ぶことなく、個人の裁量で仕事を請負う働き方となります。

3. 会社員との違い

個人事業主 起業 違い 会社員

個人事業主と会社員の大きな違いは、働き方と社会保障面にあります。

会社員は、自分が所属する会社の方針や指示に沿って仕事をしますが、個人事業主は誰に指示されることもなく、全て自分の裁量で仕事を生み出し、対応します。

個人事業主には雇用保険もなく、厚生年金や健康保険、育児休業といった社会保障も受けられません。

 

個人事業主のメリット5点

個人事業主の起業メリット5点

個人事業主として事業を運営する際のメリットについて以下の5点を解説します。

  1. 開業が簡単で費用もかからない
  2. 自由度が高い
  3. 会社員のままでも始められる
  4. 税務処理が楽
  5. 税負担が軽い

1. 開業が簡単で費用もかからない

個人事業主 起業 メリット 資金

個人事業主として起業する際には、所轄の税務署に開業届を出すだけで済みます。開業手続きにかかる費用はゼロなので、開業資金を手当てする必要がありません。

株式会社を設立する場合には実費だけでも25万円程度が必要で、定款作成や様々な業務を外部の専門家に依頼するため、費用が膨らみます。

気軽に、また資金もかけずに起業できる点で、個人事業主にはメリットがあります。

講師 中村司
起業資金はできるだけ事業自体に使いたいものです。将来的に法人化したい人も個人事業主から始めて後に「法人成り」するという手段もあります。
まずは起業手続き自体にお金をかけず、事業拡大の可能性が見えてきたら法人化を進める方がリスクなく、スピーディに起業アイデアを形にできるでしょう。

2. 自由度が高い

個人事業主 起業 メリット 自由

個人事業主には自由度が高いというメリットがあります。主な項目について解説します。

2-1. 働く時間に融通が利く

個人事業主は、会社員と違って、仕事の開始時間も終了時間も全て自分で自由に設定できます。

また、休日も同様に自分の都合で決められます。働く時間に融通が利くのが個人事業主の大きなメリットです。

2-2. 働く場所が自由

会社員は、毎日会社という決まった場所に出かける必要があります。法人を設立して経営トップになった場合でも同様です。個人事業主は、働く時間だけでなく、働く場所についても自由に選択できます。

事務所も自宅で構いませんし、ネット環境とPCなどのデバイスさえあれば、どこでも仕事ができます。

2-3. 年齢に制限がない

年齢に関しても、会社員には定年がありますが、個人事業主にとってはそうした概念は無用であり、年齢に関係なく、体が元気であれば、いつまでも働き続けることが可能です。

仕事が受注でき、しっかりと事業を継続できる状況であれば、何歳になっても働くことができるのが個人事業主の大きな強みです。

 

3. 会社員のままでも始められる

個人事業主 起業 メリット 副業

個人事業主としての活動は、会社員のままでも始めることが可能です。

本業での安定した収入をベースに、生活の基盤を確保しつつ、最初は副業として個人事業を開始し、徐々に売上げを拡大させながら、様々な課題を解決し、将来専業へ向けて事業を発展させることが可能です。

講師 中村司
いきなり脱サラして起業する人もいますが、成功確率10%と言われる起業のために安定収入を捨ててしまうのはあまりにも危険です。副業として始めた方が安心感はあるでしょう。
もちろん「背水の陣」で臨むことも時には大事ですが、リスクを十分理解した上で脱サラ起業をしましょう。

4. 税務処理が楽

個人事業主 起業 メリット 税金

個人事業主は、税務申告として白色申告または青色申告を通じて確定申告を行う必要がありますが、法人の場合と異なり、それほど難しい作業ではありません。

ここ最近では、優れたクラウド型会計ソフトなども多数商品化されているので、税務処理が楽なメリットがあります。

5. 税負担が軽い

個人事業主 起業 メリット 税金

日本では、累進課税方式による所得税・法人税の納付が必要です。

こうした税負担について、個人事業主の場合は事業所得から経費を差し引いた課税所得が一定金額以下であれば、法人税と比較した場合、税負担が軽くて済みます。

法人に課せられる法人税は、段階的に定められた固定税率が適用されますが、最低税率が所得税よりも高くなっています。

講師 中村司
法人所得に対する実効税率が30%弱である一方、個人事業主の所得税の税率は所得900万円から33%となります。
このため、一般的には個人事業主の所得が800〜900万円を超えたあたりで法人成りするのが税負担を軽くする観点で良いタイミングだと言われています。
 

個人事業主のデメリット3点

個人事業主のデメリット3点

個人事業主には上述した多くのメリットがありますが、デメリットもいくつかあります。

以下の点について解説します。

  1. 社会的な信用度・認知度が低い
  2. 保障が薄く負担が大きい
  3. 確定申告など手続きが必要

1. 社会的な信用度・認知度が低い

個人事業主 起業 デメリット 信用

個人事業主は、法人と比べると、一般的には社会的な信用度や認知度が低い状況があります。

このため、資金調達に際して金融機関からの融資が受けにくかったり、事務所の賃貸契約などの際に審査が難しい場合もあります。

講師 中村司
ただし、必ず融資を受けるべきかと言われるとそういうわけではありません。
むしろ自己資金のみで起業した方が失敗時のリスクは低く、適切な時期に撤退ができる心持ちを保てるでしょう。
私たちも受講者には「身の丈経営」を推奨しており、いかに低資金で起業を成功させるかが当スクールで教えることの1つであります。

2. 保障が薄く負担が大きい

個人事業主 起業 デメリット 手続き

個人事業主には、社会保障面でのデメリットがあります。

年金については、個人事業主が加入できるのは国民年金だけですが、会社員は厚生年金を上乗せして受給できます。

会社員は年金保険料や健康保険料を会社が半額負担してくれますが、個人事業主は全額を自分で支払う必要があります。また、疾病や労災などの保障も個人事業主は薄いデメリットがあります。

講師 中村司
自衛の意味も込めて共済制度に加入するなどの対策をおすすめします。
例えば「経営セーフティ共済」は取引先が倒産した場合に連鎖倒産を防ぐための制度で、最大掛け金総額の10倍以内で無担保・無保証人・無利息で借入ができるものです。
こういった共済に加入することで保障の薄い個人事業主でも安心して事業ができるでしょう。

3. 確定申告など手続きが必要

既述のとおり、個人事業主はフリーランスや会社員と異なり、青色申告などを通じた確定申告が必要となります。

個人事業主 起業 確定申告

上記のように企業と比べれば個人事業主の税務処理は簡単な手続きですが、やはり必要な手続きとして対応することが求められます。

 

個人事業主向けの主な補助金・助成金3選

個人事業主向けの 主な補助金・助成金3選

個人事業主は、法人と違って外部からの信用度が低いことなどから、資金調達にも苦労します。

こうした状況下で、個人事業主向けの公的支援制度を活用することにより、資金手当ての目処が立ちます。主な支援制度について以下の5点を解説します。

  1. まずは「身の丈経営」から
  2. 小規模事業者持続化補助金
  3. ものづくり・商業・サービス補助金
  4. IT導入補助金
  5. アントレカレッジの創業時資金調達サポート

0. まずは「身の丈経営」から

個人事業主 起業 補助金

支援制度を紹介すると言っておきながら、まずはアントレカレッジが推奨する「身の丈経営」についてのコンセプトを説明させてください。

基本的に当スクールでは自己資金の範囲で起業することをおすすめしています。

起業の成功確率は10分の1と低く、10%の確率に対して借金をすることはおすすめできないからです。

融資ではなく給付であればまだ良いのですが、お金を借りるという時点で身の丈にあっておらず、失敗したときに致命傷となってしまう可能性があります。

アントレカレッジでは、小資金でもマーケティングでレバレッジを効かせ、高利益の企業を立ち上げる指導も行っています。

例えば、講師・菅野一勢は広告費2万円から事業を始め、現在は年商5億円規模の組織にまで育て上げました。

このように、マーケティングノウハウさえあれば、自己資金で成功することは可能です。

ぜひ、このスキルを身につけたいという方は無料オンラインセミナーに参加してみてください。

下記では「それでも補助金制度を知りたい」という方に向けて解説をしていきます。

 

1. 小規模事業者持続化補助金

個人事業主 起業 補助金

各地域の商工会議所や商工会から得られる助言などに従って経営計画書を作成し、販路開拓に取り組んだ場合に認定される補助金制度です。

個人事業主を中心とする小規模事業者が主な支援の対象となっており、有力な支援制度のひとつです。

2. ものづくり・商業・サービス補助金

個人事業主 起業 補助金

革新的・独創的な商品・サービスを開発し、生産プロセス改善を提案する際に、必要となる設備投資費を支援する制度です。

一般型では上限1,000万円、グローバル展開型であれば上限3,000万円の補助が可能です。

3. IT導入補助金

個人事業主 起業 補助金

個人事業主に対して、IT導入に関する支援が得られる制度です。IT系の自動化ツールや、従業員間のコミュニケーション促進へ向けたグループウェア、経理ソフトなどを導入した際の費用の半額を上限に補助が受けられます。

4. アントレカレッジの創業時資金調達サポート

個人事業主 起業

アントレカレッジでは創業時の資金調達(融資・助成金・補助金)方法に関しても指導をしています。

起業後に運転資金をどう調達できるかについて不安があるという方も、こちらの制度を利用していただければ難しい資金調達の問題を解消いただけます。

講師 中村司
起業家が安心して事業に取り組めるようにするのが私たちの仕事です。
資金問題は専門家が入った方がより良い方向に導いてくれることが多いため、こういった制度も用意しました。
身近に相談できる専門家がいない方でも当スクールでは安心して相談いただける環境が整っています!
 

まとめ

個人事業主は、働く場所や時間が自由に設定でき、少ないリスクで取り組めるなど、多くのメリットがあります。

この記事を読んで、法人化や会社員、またフリーランスと比較しながら、個人事業主の特徴やメリット、またデメリットなどをよく理解し、起業の成功を勝ち取っていただくよう期待しています。