【CFP監修】原価率とは?計算法や活用法とエクセルでの出し方をわかりやすく解説

原価率とは? 計算法や活用法 エクセルでの出し方

原価率を正しく理解することによって、事業の意思決定や、適切分析に大いに役立ちます。

具体的には以下のような活用が可能です。

・販売価格の妥当性の確認
・商品の収益性の確認
・商品の拡大,撤退の判断

ちなみに「原価を気にしなくても多くの売上を上げれば問題ないのでは?」と考える人もいますが、それは大きな間違いです。

なぜなら、最終的な利益は、売上高から原価を含む諸費用を差し引いて算出するためです。つまり、どれだけ売上高が伸びてもコストがかさめば利益が少ないということになります。

講師 中村司
原価率を気にせず商売をしていると利益計算が甘くなり、蓋を開けたら「売上高は伸びてるのに全然稼げてなかった。。」なんて事態に陥ってしまいます。
「自分に限ってそんなことは」と思われるかもしれませんが、歩留まりやFLコストなど…特に飲食店の方は原価率計算が複雑です。
本記事では原価率を正しく理解し、事業改善に活用できるようになることが目標。まだ原価率について自信がないという方は必見です!

そこで、原価率の意義や計算方法、活用方法などをこの記事でお伝えします。

FP 監修 利益率

ざっくり言うと
  • 粗利率は「売上高に占める原価の割合」のこと
  • 原価率 = 原価 ÷ 売上高
  • 原価率を抑えるほど粗利の割合(粗利率)が増加する!
  • 原価率は事業の収益性や商品価格の妥当性の確認に使える
  • 起業については、他にも資金調達やビジネスの基本用語など知ると知らぬで大きく変わることが多数!
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目次

原価率とは?意味と計算方法をわかりやすく解説

原価率とは?意味と計算方法をわかりやすく解説

売上高に占める原価の割合を「原価率と言います。つまり商品の生産費用の割合です。

売上高が伸びても原価が高ければ利益には繋がりません。適切な原価率で経営を行うことが事業を存続させるために重要です。

そこで本項では、原価率を正しく理解するために以下の5点を解説します。

・原価とは?
・原価率の計算方法
・原価率の計算例
・歩留まりの意味
・FLコストの意味

原価とは?

原価率 原価とは?

原価とは、商品の生産費用のことです。

例を挙げると「小売業における仕入額」「飲食業における原材料費」などです。

一方で、家賃や広告費は原価に含まれません。これらは販売費や一般管理費といった別の区分の費用となります。

講師 菅野一勢
業種によって「原価」の範囲は異なります。また、同じ原価でも製造業では「製造原価」と読んだり、建設業では「工事原価」と読んだり、業種ごとで呼ばれ方が異なることもあるのです。
ただし基本的な考え方は同じで、提供する商品の生産にかかったコストであることに変わりはありません。

原価率は原価を売上高で割ることによって求めることができます。

原価率=原価÷売上高

原価率の計算例

「売上高=1,500,000円」「原価=450,000」の場合の原価率は以下の通りです。

原価率=原価÷売上高=450,000÷1,500,000=0.3(30%)

「1,500,000円の売上高があるが、その中の30%は原価のため、売上高の70%が粗利(売上高-原価)となる」ということが分かります。


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歩留まりとは?

歩留まりとは、製造した商品のうち

・良品が占める割合
・原料の内、実際に使用した割合

のことを言います。

歩留まり=良品の数(使用した原材料)÷全ての製造数(全ての原材料)

例えば「1,000gのキャベツを購入したが、実際に使用する部分は800gで、200gは処分した」時の歩留まりは以下の通りです。

歩留まり=800÷1,000=0.8(80%)

原価率を正しく把握するためには、歩留まりを考慮することが重要です。詳しくは後述します。

FLコストとは?

FLコストとは原価(food)人件費(labor)を合算した額です。

FLコスト=原価+人件費

飲食店の費用はFLコストが大部分を占めます。

どれだけ原価を抑えて粗利(売上高-売上原価)を確保しても、人件費が掛かっていては最終的な利益とはなりません。逆もまた然りです。

そのため原価に着目するのはもちろん、FLコストに着目することも重要です。

ちなみに売上高に対するFLコストの比率を「FL比率」と言います。

FL比率=FLコスト÷売上高
講師 中村司
ちなみに飲食業における人件費の平均は30%だと言われています。このコストに原価を足したのがFLコストですね。

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原価率が重要な理由

原価率が重要な理由

原価率は経営上、重要な指標です。なぜなら「原価率が低ければ利益率が高くなりやすい」ためです。

利益率」とは売上高に占める利益の割合です。利益は売上高から諸費用を差し引いて求められます。つまり、単純な売上高よりも、売上高から原価を差し引いた「粗利(売上総利益)」の方が最終的な利益の目安となるのです。

そして、原価率を抑えるほど粗利の割合(粗利率)が増加します

例えば、価格が1,000円、原価が400円(原価率=40%)の場合の粗利は600円です。この場合において、原価を300円(原価率30%)に抑えたら、粗利は700円に増加します。

つまり、他の条件(人件費や販売個数)が同一であるならば、原価率を下げるほど利益が増加するということです。

このように、原価率は利益に直結するため、非常な重要な指数となります。

講師 中村司
ただし、原価率を下げることで品質も下がってしまうということはよくあります…。そうなっては結果として顧客満足度も低下し、せっかく原価を押さえたのに売上も落ちてしまったという事例を多く見てきました。
原価率が下がっても売上が下がれば結果として利益も同じ。そうならないように顧客満足度を下げない施策を考えていく必要があります。

飲食店の原価率の目安は30%

飲食店の原価率の目安は30%

飲食店での原価率の目安は30%です。この目安を大幅に超えると、原価が売上高を圧迫し、利益が減少します。

ただし飲食業の実態によっても原価率は大きく異なります。飲食店には「イタリアン」「ラーメン屋」「寿司屋」「カフェ」「居酒屋」など様々な種類があります。

カフェなどのドリンクが中心となるお店の場合、原価率が低い傾向があります

他にも、扱う食材によっても原価率は大きく変わります。例えば、パスタの原価率は10%台です。一方で、仕入れ原価が高い大トロなどは原価率が60%を超えることもあります。

講師 菅野一勢
先ほどの人件費率と原価率を足すと、目安FL比率が60%となることが分かりますね。扱う商品によっても異なりますが、60%以上の場合には原価か人件費がかかりすぎ。60%を切っていたらどちらかを切り詰めすぎていると考えてもいいかもしれません。
飲食店の原価率計算は複雑です。そのため本項では、より正確に飲食店での原価率計算ができるようになるために下記のポイントを解説します。
・原価率は事業形態ごとに異なる
・月々の原価率は「先入先出法」で求める
・原価率は付加価値で下げられる
・原価率は全商品一律ではない
・正確に食材原価を把握する方法
・歩留まりを計算に入れる
・レシピ上で原価を管理する
・FL比率は60%が目安

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原価率は事業規模ごとに異なる

更に、事業の規模によって原価率の目安は異なります。

例えば個人経営の場合、人件費が抑えられるため、原価率が10%程増加しても事業の存続が可能です。一方で大手チェーン店は、目安より少ない25%程度の原価率が多いです。

月々の原価率は「先入先出法」で求める

月々の原価率は「先入先出法」で求める

商品ごとの原価率は「原価÷売上高」で求めることができます

しかし、月ベースの原価率を求めるためにはこれでは不十分です。前月に購入した食材を翌月に持ち越すこともあるためです。

そこで、食材の繰越しを含めて、正しい原価率を算出できる「先入先出法」を採用する必要があります。

先入先出法は、先に仕入れたものが先に使用されると仮定し、取得原価を払い出し原価に分配する方法です

先入先出法を用いて月の原価を算出すると以下のようになります。

原価=前月繰越し+仕入-翌月繰越

翌月繰越とは、当月に仕入れたが使用しなかった食材です。例えば「調味料をまとめて仕入れて、数か月にかけて使用する」などのケースが該当します。

まとめて仕入れをした場合にそのまま原価としてしまうと、原価率が高い月が発生してしまうため注意しましょう。

講師 中村司
月ごとで綺麗に原料を使い切ることなんてほとんどありませんよね。そういった時に「先入先出法」で原価率の計算を行うことを決めておけば、画一的に粗利を求めることができます。
月ごとに「先入先出法」を使ったり、「後入後出法」を使ったり…ということがないように注意しましょう!

原価率は付加価値で下げられる

原価率は付加価値で下げられる

粗利(売上高-原価)はその商品の付加価値を表します。例えば原価300円の商品を1,000円で提供している場合、付加価値は700円です。

付加価値とは商品の本体以外の価値です。例として、サービスの良さやお店の雰囲気などが挙げられます。

通常、全く同じ料理・サービスであれば、消費者は価格が安い方を購入します。つまり、自社よりも高い価格で提供しているということは、自社にない付加価値も提供しているということです。

「料理以外にも抜群のサービスや景観等の付加価値を提供している」のであれば、原価率が極端に低くなることもあり得ます

原価率は全商品一律ではない

原価率は全商品一律ではない

飲食業の原価率の目安は30%程度ですが、全商品の原価率を一律に30%にはしません。

原価率が高いが集客力のある商品や原価率が低く利益を出す商品など、全商品の原価率を合計すると30%が目安となるのです。

そのため、各商品ごとに正確に食材の原価を把握する必要があるのです。下記にて、正確に食材の原価を把握する方法を解説します。

正確に食材原価を把握する方法

原価率 正確に食材原価を把握する方法

食材の原価が把握できないと、想定利益と実際の利益に誤差が生まれます。ここでは食材の原価を正しく把握するためのポイントを解説します。

歩留まりを計算に入れる

歩留まりを計算に入れないと正しい原価率を求めることができません。

仮に「キャベツ1,000gを100円で仕入れており、芯部分など200gは使用せずに捨てる」とします。

このケースで注意が必要な点は「実際に使用する量は800gのみ」という点です。そのため「100gあたりの原価は10円」と考えると誤りです。

歩留まりを考慮し「可食部分800gのキャベツを100円で仕入れた」と考えましょう。

よって、このケースにおける100gあたりの原価は「12.5円」となります。((100÷800)×100)

歩留まりを考慮しなければ、原価率が低く算出されます。そうなると思ったより利益が出ていないという事態になり得ます。

講師 菅野一勢
実際、すべてを使うことができるような食材はほぼありませんよね…。なので、飲食業において歩留まりへの理解は必須だと言えるでしょう。

レシピ上で原価を管理する

原価率を計算する際、1つの食材しか使用しないのならば、値段と使用割合の計算で済みます。しかし、複数の食材を使用する料理がほとんどです。

その様な場合にはレシピ表を活用しましょう。レシピには使用する食材とその分量を明確に記載します。それぞれの分量が分かれば、1つ1つの原価を合算することで正確な原価を算出できます。

講師 中村司
飲食業に限らず、ノウハウの画一化ってとても重要です。仕事が属人的になってしまったら効率も下がりますし、仕事の質にもムラが出てしまいます。
個人事業主なら問題ないですが、事業を組織化するのであれば再現性の高さにこだわったマニュアルを用意することをおすすめします!

ブルースターバーガーの原価率は68%!

ブルースターバーガーの原価率は68%!

「ブルースターバーガーは」やはりコロナ禍の成功事業として触れておきたいところです

高品質かつ原価率が68%と非常に高いハンバーガーを170円で提供。

平均的な飲食店であれば、おそらく原価率は30%を下回るようにしているかと思うので、この原価率の高さは異常だと言ってもいいくらいです。

では、なぜブルースターバーガー は高品質かつ低価格を可能にしているのでしょうか。

1つは店内にイートイン用のテーブルが設置されていないという点。テイクアウト専門のハンバーガーショップであるため、厨房とレジさえあれば成立してしまえるということです。

実際、大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドでもテイクアウト率が50%以上を超えており、テイクアウト特化のハンバーガーショップでも十分にお客さんを獲得することが可能です。

また、アプリからのオーダーが可能でお客さんは指定時間に店舗に訪れ、ロッカーから自分の注文した商品を取り出すという仕組みとなっています。

そのため、接客スタッフを雇う必要がなく、人件費の観点からも最小限に抑えられていると言えるでしょう。

この事業モデルだと33平米かつスタッフ数2〜3人で運営可能とのこと。ITを導入し、これまでの「当然」をなくし、いかにコストを削るか。どれだけミニマムに事業を始めるか。

このようにして原価率が高くても稼げる仕組みを作ることはできるのです。

講師 菅野一勢
フードデリバリーはまだまだビジネスチャンスがありそうですね!少し前には宅配専門で店舗を持たない「ゴーストレストラン」も登場しました。
店舗がなければ中華に和食、ピザなど…いろんな料理を「多毛作スタイル」で扱えそうです。

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業種別売上原価の目安一覧

上記では飲食業における原価率の目安を解説しました。本項では他業種における原価率の目安を紹介します。

業種別売上原価の目安一覧

ただし1つの業界でも実態によって売上原価は異なります。そのため、上記は1つの目安として、自身の事業に合った原価率に調整しましょう。最終的に利益が出ればいいのです。

原価率が高い≠利益は出ない

原価率が高い≠利益は出ない

基本的には原価率が低い方が粗利率は高くなります。しかし原価率が高いからと言って利益が出ないということはありません。

ここでは、原価率が高い状態で利益を出すためのポイントとして以下の4点を解説します。

・営業利益に注目する
・原価率が高くても販売数を増やせば利益が出る
・目玉商品は原価率が高くても提供し続けるべき
・原価率を下げると品質も下がる

営業利益に注目する

原価率 営業利益に注目する

最終的な利益は売上高から全費用を差し引いて決定します。事業には原価以外に家賃や宣伝費など様々な費用が発生するため、原価を抑えても他の費用がかさんでは利益が出ません。

むしろ原価がかさんでも、全費用が売上高より少なければ利益が出るということです。

このため、粗利から諸経費(販売費及び一般管理費)を差し引いた「営業利益」ベースで利益率を考えることが重要です。

原価率が高くても販売数を増やせば利益が出る

原価率が高くても販売数を増やせば利益が出る

原価率が高くなる理由の1つとして「他者より価格が低い」ことが挙げられます。原価が同じで価格を落とすと、当然原価率は高くなります。

しかし、低価格は差別化要因にもなり得ます。そして、安いことで販売個数の増加が望めます。いわゆる「薄利多売」のビジネスモデルなら原価率が高くても利益を出すことが可能なのです。

スシロー(回転寿司チェーン店)の原価率は50%

大手の回転寿司チェーンのスシローが公式HPで公表している平均原価率は約50%です。飲食業界における原価率の目安が30%であることを考えると、50%という数値はかなり高いです。

同店は商品の質に拘って来客数を増加させる試みを行っており、原材料のロスを可能な限り抑えて原価率を極力減らす取り組みをしています。

様々な施策により高い原価率であっても事業を維持することができている良い例です。

目玉商品は原価率が高くても提供し続ける

目玉商品は原価率が高くても提供し続ける

飲食店には目玉商品が設定されていることも多いですが、目玉商品は原価率が高い傾向にあります。

原価率が高い商品はお客さんにとっては高いコストパフォーマンスの商品であり、それを目的として来客する人が増加するのです。

この集客目的の商品をフロントエンド商品と言います。フロントエンド商品で集客を試みて、利益率が高い商品(バックエンド商品)で収益を得るという戦略を用いる事業者は多いです。

高い集客性を誇る商品であれば、多少原価率が高くても提供し続けるべきと言えます。

原価率を下げると品質も下がる

原価率を下げると品質も下がる

原価率を下げた結果、品質も落としてしまう場合があります。

原価率が下がれば粗利率は増加しますが、消費者の不満に繋がる可能性があります。その結果、顧客離れに繋がり、売上高が減少する可能性もあるため注意が必要です。

講師 菅野一勢
結論としては、利益が最大になる価格帯を探すのが良いでしょう。質ばかり高くて値段が安くては売り手が得をしませんし、その逆も買い手の満足度が下がるだけです。
業界の原価率目安を参考にしながらどの程度の原価率があればいいのかを考え、付加価値をつけることで商品の質を下げずに原価率を下げていくことができればいいですね!

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原価率 3つの活用方法

原価率 3つの活用方法

原価率を正しく理解すると、適切に経営判断ができるようになります。そのため、原価率を活用する術を知っておくことは事業運営のために必須だと言えるのです。

ここでは原価率の活用方法として以下3つ紹介します。

・販売価格の妥当性を確認する
・収益性を確認する
・商品ごとの原価率を比較する

販売価格の妥当性を確認する

原価率 販売価格の妥当性を確認する

原価率から販売価格の妥当性が判断できます。

例えば、原価率が80%だとその商品での収益は見込めません。もし、収益を得る目的で提供している場合、販売価格が低すぎる可能性があります。

それでも価格を上げることができない場合は、撤退するべき商品と言えるでしょう。

一方で原価率が10%と低い場合、価格設定が高い可能性があります。その価格に見合う付加価値を提供できているかどうか確認しましょう。

収益性を確認する

原価率 収益性を確認する

仮に原価率が30%の場合、70%が粗利です。粗利は収益性の目安となります。

粗利から最終的な利益は断定できませんが、どれくらいの収益となるかの指標となる数値です。粗利率を原価率から算出して事業に役立てましょう。

粗利率を理解することで、簡単に事業の収益性を確認することができます。過去に粗利について【粗利とは?意味や計算方法、5種類の利益との違いをわかりやすく解説】という記事で分かりやすく解説しましたので、ぜひご一読ください!

商品ごとの原価率を比較する

原価率 商品ごとの原価率を比較する

全体の原価率を知ることも大切ですが、商品ごとの原価率を比較することも重要です。原価率を比較することによって、商品の拡大・撤退の判断や、改善の必要性などを比較検討できます。

講師 中村司
商品1つ1つの原価率を出して、利益の出しにくそうな商品から撤退と新たな商品の選択。これを繰り返すことによって、売れ筋の商品を固めることができるようになります。
手間はかかりますが、売れ筋商品のリストが揃えば安定した収益を見込むことができるようになるでしょう。

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原価率を確認すべき4つのタイミング

原価率を確認すべき4つのタイミング

原価率の見直しは定期的に行うべきです。なぜなら、仕入価格の変更やレシピの分量変更など、原価率の変動要因があるためです。

ここでは原価率を確認するべきタイミングとして下記4つを紹介します。

・価格の設定時
・仕入価格の変動時
・月の利益の確認時
・各週での売上分析時

価格の設定時

商品を開発して価格を設定するタイミングでの原価率の確認は必須です。ここで適切な提供価格かをしっかりと判断しましょう。

仕入価格の変動時

原材料の高騰などによって、大きく仕入値が変わる場合があります。原価率に大きく影響することがあるため、仕入価格が変わったら必ず確認を行いましょう。

月の利益の確認時

多くの飲食店では、月末に1ヵ月間の粗利見込み額を確認します。そのタイミングで原価率が適正かを確認しましょう。

売上に対して粗利が極端に出ていない商品などは注意が必要です。また、導入したばかりのメニューは原価率が想定とは異なることもあります。それらを確認するためにも、毎月原価率を確認しましょう。

各週での売上分析時

各週の売上を集計する際、一緒に原価率の確認も行いましょう。小まめに確認を行うことで異変が起きたら直ちに対応が可能となります。

また、発注ミス等が原因で原価率が圧迫された時に注意喚起として従業員と共有をすれば、余計なロスを防ぐことができます。

講師 菅野一勢
ことあるごとに原価率の確認は必要です。特に商品提供に関わるコストが変動した時は支出の前に採算が合うのかどうかチェックしておきましょう。
この辺りを曖昧にしてしまうと「赤字になっているのに気づかなかった」ということもあります。ぜひ、こまめに原価率の確認はしてくださいね。

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原価率を下げる6つのポイント

原価率を確認すべき4つのタイミング

原価率の高低が事業の優劣の指標になるとは限りません。しかし原価率が高すぎると利益が減少することも事実です。

そのため、原価率を下げるための手段を身に付けておき経営に役立てましょう。

本項では原価率を下げるためのポイントとして以下6つを紹介します。

・オーバーポーションをしない
・業務の効率化
・在庫を抱えすぎない
・コンセプトの見直し
・商品単価を上げる
・仕入原価を下げる

オーバーポーションをしない

原価率 オーバーポーションをしない

ポーション」とは、レシピ通りの分量を指します。つまり「オーバーポーション」とは、レシピ以上の分量を使用することです

オーバーポーションをすることで使用食材が増え、原価率が上がってしまいます。レシピには分量を明確に記載し、それを厳守することが大切です。

業務の効率化

原価率 業務の効率化

原価率を下げるには業務を効率化することも重要です。発注・調理でミスをすると食材が無駄になってしまうためです。

オーダーの方法を改善する、調理工程をマニュアル化するなど、少しでもロスを減らせる環境を作りましょう。

在庫を抱えすぎない

原価率 在庫を抱えすぎない

無駄なく事業を行うために、在庫管理が重要です。在庫を抱えすぎると消費期限が経過して廃棄となる可能性があります。一方で在庫が無い状態になると注文された商品が作れません。

そのため、どの程度の在庫が必要かを正しく想定して発注を行うことが大切です。

コンセプトの見直し

原価率 コンセプトの見直し

お店のコンセプトを見直すことが、原価率を抑えることに繋がることもあります。

専門店化が好例です。専門店化することでメニューが絞られます。その結果、廃棄食材が減少し、原価率の低下に繋がるのです。

商品単価を上げる

原価率 商品単価を上げる

商品単価を上げることによって原価率は下がります。しかし、より安い商品がある他社に顧客が流れるリスクもあるため、価格の調整は慎重に行いましょう。

仕入原価を下げる

原価率 仕入原価を下げる

原材料を安く仕入れることができれば、原価率は下がります。具体的な手法としては、仕入先の見直しや価格交渉などが挙げられます。

しかし低品質の原材料を使用して商品の質を下げると顧客離れに繋がる可能性もあるため注意しましょう。

講師 菅野一勢
繰り返しになりますが「原価率を下げる≠収益性UP」です。商品やサービスの質が下がれば、顧客満足度が低下してお客さんが店から遠のくことになるからです。
このため、業界の原価率目安を参考にしながら付加価値をつけて「高価格でも買ってもらえる商品」を作っていく方が良いでしょう。

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ロス率とは?

ロス率とは?

原価率の概念の中で「ロス」という言葉が出てきます。ロスとは、原価のうち売上高に繋がらなかった金額を指します。

ロスの合計値=ロス高
ロス高を売上高で割った値=ロス率

ロスが増えるということは、無駄な出費があるということです。浪費しないためにも、ロスは極力抑えましょう。

本項では飲食店の経営者が理解しておきたいロスについて、下記2点を解説します。

・飲食店でよくある3つのロス
・飲食店のロス率の目安=5%

飲食店でよくある3つのロス

原価率 飲食店でよくあるロス

飲食店におけるロスの発生には以下のケースがあります。

・誤発注の商品を廃棄
・過剰に仕入れて廃棄
・仕込みが多すぎて廃棄

上記のようなロスは可能な限り無くしましょう。

飲食店のロス率の目安=5%

原価率 飲食店のロス率の目安=5%

飲食店のロス率の目安は5%です。特に上記の例のような無駄なロスは可能な限り避けましょう。一方、無駄でないロスや、やむを得ないロスもあります。

例えば、人材育成のために食材を使い、提供まで至らなかったという例です。これもロスですが、スタッフ教育に欠かせないものです。

原価率のエクセルを用いた出し方

原価率のエクセルを用いた出し方

原価率の有効な活用方法として、商品ごとに原価率を比較する手法があります。ここではエクセル上で、複数の商品の原価率や粗利の出し方を解説するため参考にしてください。

基本的には下記の流れに従い、エクセルを用いて原価率を計算することができます。

1.基本となる表を作成する
2.各商品の売上高・原価を入力する
3.原価率を算出する
4.粗利率を算出する

 1.基本となる表を作成する

最初にベースとなる表の作成を行います。各商品の名称、売上高、原価を入力しましょう。

今回の例では商品の数が3種類と仮定します。商品が4種類以上ある場合は、それに合わせて行を増やします。

こちらの表は1度作成すれば何度も使用できるため、別途保存しておくと良いでしょう。

原価率 基本となる表を作成する

 2.各商品の売上高・原価を入力する

次に、各商品における売上高と原価を入力します。原価欄は、使用した全ての材料を合計した金額を入力してください。

今回の例では以下のような売上高及び原価と仮定して進めます。

原価率 各商品の売上高・原価を入力する

 3.原価率を算出する

次に原価率の算出に入ります。

原価率の求め方は原価÷売上高」です。また、今回は%表示のため100を掛けます。従って商品Aの原価率のセルには「=(C3/B3)*100」と入力します。(「÷」=「/」,「×」=「*」)

原価率 原価率を算出する

 

これで商品Aの原価率が算出されます。

原価率 原価率を算出する

続いて商品B,Cの原価率も算出します。同様にセルに入力しても求めることができますが、エクセルを使っているので手間を省きましょう。

セルD3の右下にマウスを合わせてセルD5までドラッグします。

原価率 原価率を算出する

商品B,Cの原価率が自動で算出されました。

最後に上部のツールバーで小数点を第一位に揃えて、原価率の算出が完了です。(詳しい操作は最後に動画で解説します。)

原価率 原価率を算出する

 4.粗利率を算出する

次に各商品の粗利を求めます。

粗利の求め方は売上高-原価」です。そのため、商品Aの粗利額セルには「=B3-C3」と入力します。

原価率 粗利率を算出する

商品Aの粗利額が1,757,100円と求まりました。

原価率 原価率 粗利率を算出する

次に、先ほどと同様に、セルE2の右下をセルE5へドラッグして、商品B,Cの粗利額を算出します。

原価率 原価率 粗利率を算出する

これで、商品B,Cにおける粗利額が算出されました。

最後に、上部のツールバーを用いて数字をカンマで区切ります。

原価率 原価率 粗利率を算出する

これで、原価率及び粗利額の表が完成しました。

参考 この表から判断できること

原価率及び粗利額の算出が終わったこの表からは、様々な分析が可能です。

商品Aはフロントエンド商品になり得る

まず商品Aに着目します。商品は原価率が51.9%と非常に高いです。飲食店での原価率の目安が30%のため大幅にオーバーしています。

しかし大きな売上高を記録していることも分かります。売上高の多くを担う人気商品なのです。よって、原価率が高くても、フロントエンド商品として貢献している可能性が高いです。

商品Bはバックエンド商品になり得る

次に商品Bを見てみましょう。商品は原価率が非常に低いことが分かります。商品Aの半分程度の売上にも関わらず、同等レベルの粗利額を記録しています。

つまりバックエンド商品の役割を担っているのです。利益を得る上で非常に重要な商品と言えるでしょう。

商品Cは見直しが必要

一方で商品Cは、売上高が少ないにも関わらず、原価率が約5割となっています。粗利額も他の2商品と比較して非常に少ないです。この商品は見直しが必要な可能性があります。まずは原価を抑えることから検討しましょう。

このように、原価率と粗利額を表にまとめるだけで多くの分析が可能となります。手間もそれほどかからないため、是非活用してください。


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原価率と粗利額の出し方を動画で確認しよう

最後に原価率と粗利額の出し方を動画で紹介します。画像にはなかった細かい動作を確認しましょう。

便宜上、手順2が完了した段階からの動画となっています。

まとめ

原価率を正しく理解することによって、事業の意思決定や、経営分析に大きく役立ちます。具体的には以下のことが可能となるのです。

・適切な販売価格の設定
・収益性の確認
・商品の拡大もしくは撤退の判断

当記事では、原価率の概要から、計算方法、活用方法などを詳しく解説しています。また、エクセル上での原価率の出し方も画像、動画付きで解説したため、是非参考にしてください。

CFP ®資格保有者 金子 賢司(かねこ けんじ)さんからのコメント
原価率は全商品が一律でに低ければいいというものではありません。
スーパーの売り場などが、棚の下段で特売の商品を大量陳列して薄利で販売して売上をつくり、棚の中段より上の商品も合わせて購入してもらうことで利益を確保しているというように、売上や利益は売り場や部門トータルで作り上げていくものです。各商品の売り場における役割を決めたら、各商品の原価率や粗利が想定通りになっているか定期的にチェックをしていきましょう。想定通りになっていなければ、現場担当者協力して、対策、改善のサイクルを継続していくことが大切です。

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『幸せな経営者』を1,000人輩出する

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