起業の仕方は「6つの簡単な要素」に分割できるのはご存知でしょうか。
その6つとは以下のものです。
- 起業に必要な準備をする
- 事業計画を策定する
- 資金を準備する
- 起業アイデア・計画を形にする
- 起業する
- 事業運営を開始する
この6つをこなすだけで起業の仕方がハッキリとわかり、起業が円滑にできるようになります。
実際、アントレカレッジのコンサルで起業未経験者が10回の海外連続起業に成功した事例もあるほど。そのような起業の成功事例を凝縮して、起業の仕方をお伝えするのが今回の記事の目的です。
なお、「起業ってそもそも何?」というところから理解を深めたい方は、起業のアルティメットガイドがありますのでそちらをぜひご覧ください!
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起業とは
起業とは「業を起こす」と書き、自ら新事業や会社を起こす行為を指します。起業の形態は、個人事業主や自営業、法人化などの仕方があります。
また、届出を出さずに個人で活動する、Webデザイナーやシステムエンジニアなど、フリーランスとして活動する仕方も広義は起業と言えます。
起業の仕方 フェーズ1:起業に必要な準備をする
まずは起業の仕方フェーズ1、起業に必要な準備について以下の2点を解説をします。
- 事業目的の設定
- 起業する事業を決める
起業の仕方 フェーズ1-1:事業目的の設定
起業の仕方として重要なのは、明確な目的を設定することです。目的は可能な範囲で具体的に定めることが望ましいでしょう。
下記2つの目的であればどちらがより具体的でしょうか。
- できるだけたくさんお金を稼ぐ
- 2022年内に年商1億円規模の事業を育て売却
後者の方が明確ですね。目的が明確になるほど起業の仕方が絞られてきます。
例えば年商1億円を目指しているのであれば、一定以上の規模の市場参入に限定されます。
ゴール設定がない起業は「地図のない山登り」と同じで無謀・遠回りなんです。
何のために起業するのか。これを明らかにした上で計画を練りましょう。
また、起業して大きな収入を得ることは大きな目標となりますが、それを達成するために、事業を通じてどんな価値を、いつまでに、誰に対して、どうやって提供していくのかを明確にしていきましょう。
起業の仕方 フェーズ1-2:起業する事業を決める
次にどんな事業で起業するのかについて決定しましょう。
起業分野の決め方についてはいくつかポイントがあるので、紹介します。
ポイント1:自分の経験や実績が活かせること
起業を成功させるには、自分が培ってきたノウハウや実績・経験や人脈、技術的スキルなどを活用することが大切です。
物事は何でもそうですが、新しいことを始める際にはリスクが伴います。
起業も同様で、自分に自信と裏づけのある得意分野をベースに事業を組み立てることで、失敗のリスクを最小限に抑えることが可能となります。
「狙える市場で勝負する」ことは重要です。しかし、それはゼロから挑戦するという意味ではなく、自分のリソースを最大限に活かした上で勝負するという意味です。
ポイント2:将来性と採算性が見込めること
一方、実績やノウハウがあっても、その事業分野が衰退産業であったり、将来性や採算性が見込めない場合は成功する仕方が想定できません。
この状況を避けるため、自分が取り組む業界や業種の動向をよくチェックし、将来にわたって収益拡大が期待できる事業を選ぶことが重要です。
市場の成長性に関するリサーチは、経済産業省や市場調査団体などが発表する信頼度の高いデータを参照しましょう。
参考:令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)報告書 – 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課
ポイント3:具体的な顧客層が想定できること
起業にあたり、市場や顧客向けに自社の商品やサービスを提案して評価されれば購入につながり、その結果として継続的なビジネス拡大が可能となります。
そのため、商品やサービスを提供する際には、具体的に購入していただけるターゲットの顧客層を明確に想定できることが大切です。
優れた商品やサービスと思っても、顧客が評価しなければ何の価値もありません。顧客ニーズを見極めましょう。
起業の仕方 フェーズ2:事業計画を策定する
起業準備が整ったら具体的な事業計画に落とし込んでいきます。その際に考慮すべき以下の3点を解説します。
- 見込み客の設定
- 市場調査
- 事業計画書を作成する
起業の仕方 フェーズ2-1:見込み客の設定
まずは、あなたの起業アイデアの「見込み客」、つまりターゲットとなるユーザーはどのような人たちなのか設定をします。
例えば「男性に向けてプロテインをネット販売する」という設定のみで起業してしまう人がいます。
しかし、これに併せて「どんな男性」で「どんなことに困っていて」「どんなことを目的にプロテインが欲しくて」「なぜネットで購入しているのか」など、より詳細な見込み客設定が必要となります。
以下は見込み客設定の一例です。
- 40代で最近肉体に衰えを感じた独身男性
- 恋愛にもなかなか自信が持てず、肉体改造を試みるも、費用・味的に納得のいくプロテインになかなか出会えない
- できれば朝食の代わりになるようなプロテインで、筋肉を効率的に付けたい
- 仕事が忙しくてお店でプロテインを購入できないのでネットで買いたいと思っている。煩わしい手続きなしで定期購入がしたい
このように見込み客についての情報を詳しく設定すれば、どんなプロテインを開発して、どう売ればいいのかが自ずとわかってくるはずです。
一般的に商品開発・集客に利用するターゲット像を「ペルソナ」と呼びます。あなたの事業のお客さんとなるペルソナはどんな人なのか?この点をできるだけ詳細に設定しましょう。
起業の仕方 フェーズ2-2:市場調査
市場調査には「顧客調査」と「競合調査」の2種類が存在します。フェーズ2-2では、この2つの調査を軸に起業アイデアを洗練させましょう。
起業の仕方 フェーズ2-2-1:顧客調査
見込み客の設定ができたら、そのペルソナに近しい人から話を聞いたり、インターネットからペルソナが発しているであろう意見を収集しましょう。
「フェーズ2-1:見込み客の設定」の段階ではあくまで起業家側の「仮説」にとどまっているので、実際の声を聞いて、起業アイデアを現実的なものにする必要があるからです。
起業の仕方 フェーズ2-2-2:競合調査
次にあなたと近しい起業アイデアを事業として運営している競合を調査しましょう。
ここでおすすめなのは、実際に競合他社の商品を買ってみたり、サービスを受けてみたりすることです。
一度、競合他社を利用すれば販売導線の8割はわかります。
例えば、メールアドレスを登録してネットで商品を購入した場合、下記のことが分かるでしょう。
- どんな梱包で送られてくるのか
- 登録したメールアドレスにどんなメルマガが届くのか
- どんなバックエンド商品が存在するのか
- どういったチラシを配っているのか
同じ見込み客をターゲットとしている場合、今後の集客でかなり参考になるはずです。
起業の仕方 フェーズ2-3:事業計画書を作成する
見込み客が分かり、市場調査で起業アイデアをブラッシュアップしたら、いよいよ事業計画書を作成します。
ちなみにはじめから完璧な計画書を作成しなくても構いません。
なぜなら、この段階で緻密に計画を練ったところで実際に事業を始めてみたら想定と異なっていたということはよくあるからです。
計画書の作成に時間をかけ過ぎて商機を失ってしまったり、モチベーションが下がってしまったりする方がリスクだとも言えます。計画書作成の仕方に労力を取られていては、重要なフェーズに移ることはできません。
起業の仕方 フェーズ3:資金を準備する
事業計画を策定したら事業開始にあたり必要となる資金を準備することが必要です。
いくら立派な事業目的と計画があっても、肝心の資金がなければ起業することはできません。
起業に際して必要となる資金には、以下2つを挙げることができます。
- 設備資金
- 運転資金
上記を念頭に置きつつ、以下4つの資金準備方法を提案します。
- 友人・知人や家族からの支援
- エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資
- 創業融資制度を活用
- 補助金や助成金を受給
融資を受ける前に…まずは「身の丈経営」でいきましょう
第三者機関を利用した資金調達の仕方は後ほど詳しくご説明しますが、講師の菅野・中村としては「身の丈経営」という起業の仕方をおすすめしています。
つまり、基本的には自己資金で回せる範囲で起業・経営をするという仕方です。
起業前から負債を作ると赤字が出た際のリスクとなり、失敗した際に借金がだけが残るという結果になりかねません。
例えば自身で100万円を用意できるなら、その範囲でやりくりをする。もっと言えば、100万円を1つの事業に注ぎ込むのではなく、10個の事業に分けることが最大のリスクヘッジとなります。
下記に参考として資金を調達するための仕方を4つご紹介しますが、基本的にはご自身の持ちうる資金で起業しましょう!
(1)友人・知人や家族からの支援
起業にあたり、自分の志やビジョンをよく理解できる身近な存在である、友人・知人や家族などに資金を依頼する仕方があります。
信頼関係がベースとなっているため有力な資金調達の仕方のひとつですが、借り入れが返済できないような場合には人間関係が破綻するリスクもあります。
(2)エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資
スタートアップやベンチャーの段階では比較的ポピュラーな資金調達の仕方です。
ただし、審査をクリアして必要な額の支援を得るには、投資家へつながる人脈や、また厳格な審査を通過して評価される優れた商品やサービスを準備する必要があり、ハードルも高いです。
(3)創業融資制度を活用
資金調達にあたって、金融機関の創業融資を活用するという仕方があります。
ベンチャー起業する際には、立ち上げ後の数年間は赤字経営が想定されるため、一般の銀行や信用金庫などの民間金融機関は融資を渋りがちです。
こうした状況下では、政府系金融機関である日本政策金融公庫が行っている、新創業融資を活用するのが現実的です。
この新創業融資は無担保、無保証、低金利で借りられる上に、融資限度額も大きいため、多くの起業家が活用しています。
(4)補助金や助成金を受給
金融機関とは異なり、各地方自治体が実施している受給制度ととして、事業に対する補助金や助成金を活用するという仕方があります。補助金や助成金は融資でないため、返済の必要がないことが大きなメリットです。
ただし、多くの制度は後払いで、また支給されるまで1年近くかかることが多いので、起業に先立つ資金としては有効とはいえません。
受給に際しては、それぞれの受付期間や審査の仕方などの詳細を事前によくチェックしておくことが大切です。
アントレカレッジでも創業時の資金調達サポートを行なっています
アントレカレッジ では会員様に対して創業時の資金調達(融資・助成金・補助金)の仕方に関してのサポートも行なっています。
起業の仕方 フェーズ4:起業アイデア・計画を形にする
フェーズ4では、起業アイデアを形にする作業を行います。
以下の3項目を確定させましょう。
- 起業形態の確定
- 起業する場所の確定
- 集客方法の確定
起業の仕方 フェーズ4-1:起業形態の確定
まずは起業形態として、個人事業なのか、法人化するのかを定めます。また創業者の数や売上げ規模、業種や事業形態についても確定させましょう。
個人事業主にも法人にも、それぞれメリットとデメリットがあります。
ただ、初めのうちは「税金面」だけを見て判断すればいいです。個人事業主の場合は所得に対する税金が累進課税である一方、法人の場合は一定税率だからです。
収益面でどちらの方が税率が低いのかを考えることが個人事業主か法人化を決める際の最初の一歩です。
その他のメリットについて、個人事業主と法人でそれぞれまとめました。起業形態を選ぶ際の参考にしてください!
起業の仕方 フェーズ4-2:起業する場所の確定
次に起業アイデアに即した起業場所を選びましょう。主に下記5つの選択肢があります。
- 自宅を事業所とする
- 店舗やオフィスを借りる
- レンタルオフィスサービスを利用する
- コワーキングスペースを利用する
- バーチャルオフィスを利用する
飲食店など店舗が必須の事業の場合には、賃貸契約が必要です。
一方、オフィス自体必要のないwebサービス起業などの場合、自宅を事業所とするだけで十分です。
ただし、居住用マンションの場合には事業用に登録できない場合があるため、その際にはバーチャルオフィスなどを利用しましょう。
いずれにせよ、自身の起業アイデアにあった起業場所を選ぶことが大切です。
起業の仕方 フェーズ4-3:集客方法の確定
起業アイデアを形にしたのち、どういった方法で集客をしていくのかについても決めておきましょう。
集客方法としてはオンライン集客・オフライン集客の2種類がありますが、費用面で考えるとオンライン集客がおすすめです。
オンライン集客の例としては、自社ホームページや自社SNSを運用したり、Google広告を利用することなどが挙げられます。
ただ、店舗事業の場合にはオフライン集客の方がターゲット層にリーチしやすく結果につながる可能性が高いです。
店舗型の場合はどちらか一方を重視するというより、ハイブリット型集客を推奨します。
このような例もあるため、起業アイデアに即した集客方法を考えましょう。
起業の仕方 フェーズ5:起業する!
事業の概要が確定したら、起業手続きをしましょう。ここでは法務局における事業登記など具体的な手続きについて解説します。
ただし、起業形態によっても手続きが異なるので下記2つに分けてみていきましょう。
- 個人事業主として起業する場合
- 法人として起業する場合
起業の仕方 フェーズ5-1:個人事業主として起業する場合
個人事業主として起業する場合、提出する書類は「個人事業の開業届出・廃業届出書」1点のみです。
この書類は自治体の税務署・市役所などで配布されているだけでなく、インターネット上でダウンロードが可能です。
さらに開業届を提出する際の持ち物についても下記に記しておきます。
- 個人事業の開業届出・廃業届出書
- 本人確認書類
- 印鑑
- マイナンバーカードなど個人番号が分かる書類
起業の仕方 フェーズ5-2:法人として起業する場合
個人事業主と比較して、法人設立の際には提出書類が多いです。
下記を参考に書類を揃えましょう。
上記の事務的手続きについては、国税庁ホームページなどにも記載されているので、参照してください。
起業の仕方 フェーズ6:事業運営開始
開業届が受理されたら、いよいよ事業運営を開始しましょう。
このフェーズでは以下の5つのアクションが必要です。
- 税務署における手続き
- 事業用銀行口座の開設
- 社会保険の手続き
- 必要に応じてスタッフの雇用
- 本格的に集客を展開
起業の仕方 フェーズ6-1:税務署における手続き
開業届を出した後に税務署へ提出しなければならない書類があります。こちらも忘れず提出をしましょう。
起業の仕方 フェーズ6-1-1:個人事業主が税務署へ提出する書類
- 事業開始等申告書
- 青色事業従業者給与に関する届出書
- 青色申告承認申請書(開業届とともに提出していない場合)
起業の仕方 フェーズ6-1-2:法人が税務署へ提出する書類
起業の仕方 フェーズ6-2:事業用銀行口座の開設
起業後は私用の銀行口座と事業用の銀行口座を分けましょう。
私生活と事業の支出を分けておくことで会計処理が楽になりますし、事業におけるキャッシュフローが分かりやすくなります。
また、初めのうちは振り込み手数料がやすいネットバンクがおすすめです。
起業の仕方 フェーズ6-3:社会保険の手続き
法人設立の場合は社会保険の手続きを行う必要があります。年金事務所へ下記の書類を提出しましょう。
起業の仕方 フェーズ6-4:必要に応じてスタッフの雇用
事業運営をする上でスタッフを雇用する必要がある場合は、このタイミングで雇いましょう。
ただし、アントレカレッジでは「年商1億円までは1人でマーケティングを駆使すれば可能」だと提唱しています。
それ以上の年商を稼ぐためには組織化が必須ですが、スタッフを雇用するのは思いの外コスト・リスクが発生するものなので、慎重に進めるべきです。
起業の仕方 フェーズ6-5:本格的に集客を展開
ここまでの準備と同時並行で集客を進めていきましょう。
「フェーズ4-3:集客方法の確定」で基本的な集客戦略は決めているので、こちらの戦略に則って進めていきましょう。
起業の仕方についての注意点
起業すると、会社員の時代とは違い、当然ながら事業に関するすべての決断や結果が自己責任となります。創業経営者として、時には周囲に相談もできず、孤独感を抱えて悩むこともあるでしょう。
また、自分だけでなく、家族や従業員の生活や将来にも責任を負う覚悟が必要です。
さらに、起業当初から順調に仕事を獲得するのは困難です。
しかし、起業5年後の生存率を国際的に見てみると、日本ではなんと他の先進国と比べて生き残る確率が高いことが分かっています。
そのため、起業のリスクや注意点を十分理解した上で、それを上回る将来の夢や希望に向けて、是非前向きに取り組めば成功する可能性は高いと言えるでしょう。
まとめ
各種の準備や手続きが完了したら、いよいよ事業の開始となります。
事前に作成した事業計画書などを参考にしながら、成功を目指して、起業家として日々努力を続けていきましょう。決して焦らず、着実に進めていきましょう。貴方の成功を心から祈っています。