webサービス起業は「初心者でも5つのステップを取り入れるだけ」で安全に起業を成功させられるということをご存知ですか?
その5ステップは以下のとおりです。
- 具体的なwebサービスを決める
- 必要な資金を集める
- 人材を集める
- 利益を生み出す仕組みを考える
- 試作をリリースして状況を観察する
この5つを取り入れることで、webサービスに疎い初心者でも失敗確率を下げ、収益性の高いビジネスモデルを構築することに成功するでしょう。
中には「webサービス起業なんだからプログラミングスキルが必要じゃないの?」と思われる方もいますが、技術者を雇ったり、ノーコードでwebサービスを作ったりすることでwebサービス起業は可能です。
実際、アントレカレッジ講師の菅野一勢は2000年代初期にwebサービス起業を始めましたが、その時点ではパソコンすら所持していませんでした。それでも1年以内に年商1億円を突破しています。
そこで菅野講師の成功事例を前提に、webサービス起業を失敗しないための5ステップを本記事でお伝えします。
なお、webサービス起業以外の方法を知りたい方は、起業の手順をまとめたコンプリードガイド記事をお読みください!
- webサービス起業の強みは低資金で可能なこと
- 起業当初は専門家に頼ればいいのでノースキルでもOK!
- 事業拡大後は月々の固定費を抑える工夫をすること
- 起業については、他にも資金調達やビジネスの基本用語など知ると知らぬで大きく変わることが多数!
webサービス起業のメリット
まずはwebサービス起業のメリットとして以下3点を確認しましょう。
- 低予算で始められる
- 仕入れや在庫の必要性がない
- プログラミングの知識がなくても開業できる
「起業をしてみたい」と考える人は多い
「起業をしてみたい」と考える割合は、一定数存在します。起業理由は「自由に仕事をしたい」が46.0%、「収入を増やしたい」が34.5%という結果が、株式会社freeeの調査で分かっています。
また、起業に踏み切れない理由として「資金不足」が50%以上、「資金の調達の厳しさ」が37%以上となっています。
起業に魅力を感じるものの資金の問題で行動に起こせていないということがわかります。
これらを背景に、小資金で始められるwebサービス起業が注目されています。さらに深掘りし、webサービスのメリットを解説します。
1. 低予算で始められる
webサービス起業には低予算で始められるメリットがあります。反対に、実店舗で起業する場合、設備投資が高額になります。
しかしwebサービス起業はPC上で成立するため、他の業種よりも低予算で経営が可能なのです。
IT企業12業種中で8業種が資本金1億円未満であると総務省調査で判明しています。
また、webサービス起業の初期費用は50〜100万円以内が平均的です。
・法人登記費用
・PCやソフトウェアの使用料金
・ドメイン料金
・サーバー料金(保守・運用含む)
・参考資料・書籍代
・人件費および求人費用
・外注費用
・広告費用
できるだけお金をかけずにニーズの有無を確認し、需要がありそうであれば本格的に起業することでリスクを抑えることが可能です!
2. 仕入れや在庫の必要性がない
物理商品を扱う起業では、仕入れ・保管設備が必要です。
ところがwebサービス起業で物販事業を行う場合、PCとインターネットだけで始められます。場合によっては在庫・保管設備なしでwebサービス起業が可能だということです。
ただし、急な注文に対応できないこと、商品状態のが正確に確認できないというデメリットがあります。
実態を伴わないwebサービスではそういった費用がないため、低コストで運用ができるというのは大きなメリットだと言えます。
3. プログラミングの知識がなくても開業できる
webサービス起業だからと言って、専門的な知識が必須ではないです。アントレカレッジ講師である菅野一勢・中村司のコンサルティングを受けた星野真さんはもともとテニスコーチでした。
しかしIT系の専門知識を学ぶことなく年商5億円のIT企業の代表取締役として活躍されています。
webサービス起業に専門知識が必要な場合、専門家や技術者とタイアップすればいいのです。
起業家がアイデアを出し、技術者がそれを形にするというのは理想的な関係です。
スキルがなくて起業できないというお悩みがある方には絶対に読んでほしい記事です!
webサービス起業の5ルール
本項では、webサービス起業に必要なルールを以下5つに絞って紹介します。
- 具体的なwebサービスを決める
- 必要な資金を集める
- 必要な人材を集める
- 利益を生み出す仕組みを考える
- 試作をリリースして状況を観察する
1.具体的なwebサービスを決める
webサービス起業で何を提供するのかを決めましょう。具体的なアイデアがなければ事業展開はできません。
アイデアが思いついた段階でテストマーケティングを行い、徐々にwebサービスの内容を詰めていきます。
・トレンド市場に着目
・周囲の悩みに着目
・人の欲求に着目
2.必要な資金を集める
webサービス起業は小資金で始められるメリットがあります。しかし資金がないと始められません。webサービス起業に向けて、ある程度の資金調達が必要です。
webサービス起業の場合、50〜100万円を目安にするのが一般的です。
パソコン代
中古で4万円~、新品で7万円~20万円
ソフトウェア代
Office for windows、もしくはoffice for macで3万円~4万円、その他Photoshop、Illustratorなどを使用する場合は、月額3000円程度、年間で3万円前後
サーバーレンタル料金
安いサーバーなら月額1000円で可能ですが、ビジネスで使う場合は3000円〜5000円くらいを目安にするとよいでしょう。
ドメイン料金
取得費用は1000円前後で、更新料として年間1500円程度が標準的
外注費
ホームページ制作費用として30万円〜100万円の幅があり、クラウドサービスなどを使えば、さらに低コスト化も可能
人件費
スタッフを雇う場合には、1人当たり月額15万円〜25万円は必要
法人登記費用
個人事業主として起業するのであれば不要、ただし、法人で会社設立をする場合に、法人登記費用が15万円以上必要
3.必要な人材を集める
webサービス起業では人材確保が重要です。
個人起業も可能ですが、専門技術がないのであれば、技術者を雇う必要があるためです。
無駄な人件費を抑える観点から、最低限必要な人材をまずは揃えましょう。webサービスで起業で必要な人材は以下の通りです。
デザイナー
webデザインを担当し、美しい見た目作りに貢献します。また、顧客体験を向上させるため、webサービスの機能性改善も担当します。
ディレクター
進行や予算の管理を含めた業務全体のディレクションを行います。理想的なwebサービス制作をするために、顧客と技術者の橋渡しをします。
プロジェクト全体のクオリティとスケジュールを調整しつつ、窓口になる責任のあるポジションです。
webエンジニア
webサイトの動きからシステムの組み上げ、その後の保守も行います。大規模なwebサービスの場合、複数人でチームを組む場合もあるでしょう。
起業後の状況を考慮し、その都度人材確保をしていくのが得策です。人材募集の際はアウトソーシングサービスで求人サイトなどを活用しましょう。
それなら少しばかり人件費がかかっても専門家を雇う、もしくは外注する方がスピード感のある起業ができますし、仕事1つ1つのクオリティも高いです。
もし今後起業するのであれば積極的にプロに依頼をしましょう。
4.利益を生み出す仕組みを考える
アイデアが利益を生み出せるように仕組みをwebサービスに構築します。webサービスが世の中に受け入れられる必要があるため、このステップが最重要です。
アントレカレッジでは、数多くの経営者を排出した「成功のフレームワーク」を提供しています。
豊富な経験をもとに利益を生み出す仕組み作りを支援できるため、多くの会員様が成功されています。
5.試作をリリースして状況を観察する
webサービスを正規販売をする前に無料・格安でリリースします。そして、利用者からの意見をもとにwebサービスを改善し、本格的にリリースします。
良い意見・悪い意見どちらにも向き合うことで、多くの人に受け入れられるwebサービスが生まれるでしょう。
ITエンジニア未経験者が起業を失敗させない5つの心得
webサービスでの起業は、未経験者でも入りやすいと前述しました。しかし、起業後に安定しながら継続させるためには、計画的な考え方が必須です。
ここでは、どのような心構えで臨めば失敗やリスクが少ない事業展開ができるのか、その心得を以下の5点に厳選して紹介します。
- webサービスでいきなり成功は難しいと心得ておく
- 徐々に成功率をあげるようにする
- 明確な目標を決めて取り組む
- 個人としてもスキルや専門性を磨く
- 閃いたアイデアをひたすらやり続ける
1.webサービスでいきなり成功は難しいと心得ておく
webサービスに限らず起業をするにあたっては、モデルケースとなる成功事例を徹底的に研究し、その型を見習う姿勢が大切です。
しかし、ただ単にモデルケースを真似れば成功するほど甘くはありません。
既にその事例には成功者がいて、その企業や人物について、社会は認知しています。
今更、同じ手法や業種などを真似て被っている新参者など、世間は目新しさを見出そうとしないからです。
いくらITの技術やノウハウを知っていようとも、経営についての知識や起業アイデアがあいまいな段階では、成功する確率は極めて低くなります。
webサービスで求められるのは、どこにもないサービスの独自性です。
他に競合がほとんど存在しない、唯一無二の価値や売りを持っていることが重要といえます。
そのため、webサービスでいきなり成功するのは難しいと感じるはずです。
独自サービスで斬新な手法を編み出すこと、その気づきが早いかどうかに掛かってくるのです。
失敗の中身をよく精査し、改善点を見つけ、再びテストローンチ。これを続けることが基本的な起業プロセスです。
2.徐々に成功率をあげるようにする
webサービスでの起業で陥りやすいことは、最初から完璧なサービスを作ってリリースしようとする気持ちです。ところが、最初から思うように成功する事例のほうが少ないと自覚しておきましょう。
肝心なことは、失敗を恐れず、適切なタイミングでプランを見直しながら、徐々に改善を繰り返し、一つずつクリアにすることです。
そこでおすすめするのが、PDCAサイクルという手法です。
・Do(実行)・・・立てた計画を実行する
・Check(評価)・・・計画通りに実行したかを評価する
・Action(改善)・・・実施した結果を検討して業務改善する
本来は、PDCAに始まりも終わりもありません。
つまり、この4段階は連鎖していて延々と続き、どこから始めてもよいことになっています。
起業の場合、まずは全くゼロベースな状態なので、Pから始めてDに移り、Cを経てAで改善を図るという流れを順序立てて進行するようにしましょう。
3.明確な目標を決めて取り組む
起業する以上は、収益が出るための導線を短期間で作れるかどうかが左右します。
webサービスを、個人のボランティアや趣味ではなく、ビジネスとして捉えるのであれば、どのように事業を発展させるか明確にする必要があるでしょう。
仮に、webサービスの収益向上には、サイトの閲覧数の増加を目指し、広告収入を得るという方法があります。
また、課金システム、情報やグッズ・ツールの有料販売など、他にも方法が思いつくはずです。
どのような方法でどの程度の売上目標にするのかを決め、目標達成の計画を明確に設定する必要があります。
目標設定には、よく「SMARTの法則」というものが使われ続けているのをご存知でしょうか?
業界・業種問わず、多くのビジネスシーンにて、この法則を取り入れて活用しています。
その内訳は以下の通りです。
・Measurable = 測定可能な数値になる
・Achievable = 同意を得て達成可能である
・Relevant = 関連性がある
・Time-bound = 期限が明確で今やることも分かっている
これらの5つの言葉の頭文字から名付けられています。
もし、「優秀な人材育成育をする」という目標を立てても、優秀な人材とはどの程度のレベルが該当するのでしょうか?
その具体的定義がないとただの机上の空論になってしまいます。具体的な定義とアクションプランを作ることが大切です。
例としては、「企画立案・プレゼンテーションを1人でもこなせるスキル」「月間訪問件数を20件以上こなせる営業マン」など、課題として浮上し解決したい対象から、少しずつ具体性を帯びた目標を設定することが望ましいでしょう。
4.個人としてもスキルや専門性を磨く
webサービスにて欠かせないことは、専門性のあるスキルや知識を常に向上させる努力です。
当初は、起業家へのプログラマーやITエンジニアの経験や知識は問わないと前述しました。
しかし、事業が拡大していくことで、より高度なレベルでサービス開発や改善を行っていくことは必須です。
質の高いスキルを所持したプログラマーやITエンジニアを、その都度に雇用するだけではなく、起業家本人も専門的知識を意識して身につけていかなくては、流れについていけなくなります。
近年では、プログラミング言語も多様化しつつも学びやすい環境が整っています。
頻繁に使われる言語として、Ruby・PHPなどは未経験者からでも独学が可能な内容になっているため、積極的に学ぶ姿勢を示して実践しましょう。
なんのスキルを身につけるべきかは事業において起業家がどういう役割を果たすのかにもよりますが、常に起業家・経営者として常に学び成長する必要があることに変わりはありません。
5.閃いたアイデアをひたすらやり続ける
web業界は常に流動的です。トレンドの移り変わりが激しいことでも知られています。
今の主流が5年先では時代遅れになることも当たり前な業界です。
そのため、起業のためのアイデアやその後の事業のアイデアなどは、閃いたらすぐに実行するよう心がけましょう。
よく、起業に奥手な人の言い訳として、まだ準備中・考え中などと発言するケースが目立ちます。
そのような性格の人は、結局ずるずると引きすってしまい、やるべきことを逃してしまうでしょう。
webサービスの場合、他の業種と比較しても、失敗によるリスクは小さいことが利点です。
そこで、最初から完璧を求めず、アイディアが浮かんだらとにかく実行し、改善する個所には、素直に受け入れる心構えが大切です。
webサービスでの起業の注意点
起業と聞かされると、やることが多くなり考えすぎてしまう傾向も否めません。
「このサービスでヒットするのだろうか?」「この機能では不足なのでは?」といくらでも悪いように捉えがちです。
しかし、心配事にばかり振り回されていては、何も始まりません。
ここでは、webサービスにて起業をするにあたっての注意点として以下3点を解説していきます。
- 常に反省と改善を繰り返す
- タイミングを逃さない
- 徐々に固定費を考慮すること
1. 常に反省と改善を繰り返す
webサービスの起業において、必ずしもプログラミング知識やITのノウハウは必須ではないと前述しました。
実際に、未経験から成功した起業家もたくさんいます。ただし、そこに満足したまま何もしなかった起業家は、おそらく1人もいないでしょう。
時間を掛けてでも、自分に足りないものを常に受け入れ、改善や反省を繰り返すことです。
経営には、大小問わず失敗があり得ると自覚しなくてはなりません。
失敗した直後は慌てることがあっても、失敗の原因を追究し、改善策を模索するなど、自分の動向を振り返り、やり直すことで成功確率を高めます。
失敗をしたくないのなら、失敗と向き合うことが大切です。
2. タイミングを逃さない
webサービスの起業では、失敗のリスクも念頭に入れておくべきでしょう。
そして、失敗こそが何かを変えるタイミングとして捉えるべきです。
思いついたアイデアやビジネスプラン・プロジェクトには早めに参入し、トライアンドエラーを繰り返す心構えを持ちましょう。
いつでも、訪れたタイミングには、前のめりに乗っていく意識が必要です。
失敗を恐れて、やりたかったプランを躊躇すること自体が、最大の失敗になってしまいます。
早めの参入と修復、実行を常に考え、来たタイミングを逃さないようにしましょう。
3. 徐々に固定費を考慮すること
webサービスでの起業では、低コストで抑えられるのが固定費です。
個人事業主としてパソコン1台所有していればどこでも仕事が可能なので、当面はオフィスも必要ありません。
法人化する際も、登記用の住所についてはレンタルオフィスを利用することができます。
これは開業した最初の話であり、事業展開が順調になっていけば、その時々での固定費について、必要に応じながら準備していくことになるでしょう。
オフィスの拡大やスタッフを雇うようになると、家賃や人件費も含めた上で売上を考慮しなくてはなりません。
その点に関しては、web業界に限らず他の職種と同じだといえます。
月々の固定費を抑える工夫をしながら、健全な経営体制を続ける必要があるのです。
今回のパンデミックで打撃を受けることもありましたが、この状況を逆手にとって経費削減・売上増加を目指していきましょう。
まとめ
開業当初のwebサービスでは、とにかく立ち上げることを目標に取り組みましょう。
最初から完璧を求めて作り込もうとしても、時間の制約や現実的なこともあり、なかなか進展しないものです。
例えば、サイトのデザインがチープで機能にもの足りなさを感じようと、事業が軌道に乗ってから改善しても遅くはありません。
完璧は求めれば求めるほど、切りがないからです。
それよりも大切なのは、今のタイミングでやるべきことへ集中する姿勢です。