起業の失敗談から「5つの失敗原因を学ぶだけ」で起業の成功率を格段に上げられることをご存知でしょうか?
その5つとは以下のとおりです。
- 販売不振
- 問題対応の遅れ
- 放漫経営
- 連鎖倒産
- 資本金不足
この5つの起業失敗談から学ぶことで、最大限まで起業失敗のリスクを避けることができ、結果として長期的な経営が可能となるでしょう。
ちなみに「起業の失敗談より成功事例から学んだ方が成功ポイントが分かっていいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、成功は社会的な背景や運に左右されることも多く、時代が変われば通用しない可能性もあるのです。
一例として、オンライン英会話やプログラミング教育市場、パーソナルトレーニング市場などは収益性が高く注目されましたが、現在は市場が成熟して今参入しても後進企業としてシェアを取ることは困難です。
アントレカレッジ講師・菅野一勢と中村司は20年以上・100社超の起業を経験し、多くの失敗を経験しているからこそ、その経験からリスクヘッジをして今では50億円規模のグループ会社経営者になりました。
そこで、当スクールでも提供している講師陣のノウハウをもとに、起業の失敗談から学ぶ成功ポイントをこの記事でお伝えします。
- 起業の失敗理由は5つしかない!
- その5つに対してどこまで対策できるかが肝
- 最大の理由は販売不振。解決策はマーケティングが一番。
- 起業については、他にも資金調達やビジネスの基本用語など知ると知らぬで大きく変わることが多数!
- アントレカレッジでは、日本やシンガポールで活躍する菅野一勢や中村司が自ら、無料のオンラインセミナーで、起業のアイデアと出し方、経営に必要なマーケティングや集客、セールスの重要ポイントについて最新のビジネス事例を元に解説しています!
- 今なら無料で受講が可能です。
- ※オンライン受講で自宅から参加出来ます!
どうして「成功談」ではなく「失敗談」から学ぶべきなのか
まず「起業の失敗談」から学ぶべき理由について解説します。
成功している経営者は「失敗しないマネジメント」と、他社と差別化する「成功するためのマネジメント」の両方を行っています。
成功は数多くの要因が合わさっており、一概に「何をしたら成功できる」と言うことはできません。
つまり成功の要因を断定することは難しく、マネジメントを真似しても失敗するかもしれないのです。
一方で、起業の失敗談には傾向があり「これをしたら失敗する」という事が明確になっていることが多いです。先人が失敗した場面を学ぶことで同じ場面で失敗せず、長い間会社を存続することができるでしょう。
この失敗理由に対して忠実に対策を練れるか、それとも一般論として無視してしまうか…これが起業家としての成功・失敗を分ける分かれ道です。
企業の倒産原因トップ5はこれ!具体的な失敗例と対策を解説
次に企業の倒産原因トップ5について、以下の項目を解説します。
- 販売不振
- 既往のしわよせ
- 放漫経営
- 連鎖倒産
- 過小資本
起業の失敗傾向は?
起業の失敗傾向について中小企業のデータを確認すると、起業後に倒産した会社の95%以上が5つの理由に収束しています。
この5つの倒産原因を理解すれば「失敗しないマネジメント」の基盤を作ることができます。
以下では倒産の原因別に、失敗談の紹介及び解説をしていきます。
販売不振
「販売不振」とは、売上が伸びずに資金不足になり、その結果倒産してしまうケースです。
販売不振に陥る原因は多岐に渡り、サービスそのものが良くないという原因の他にも、マーケティングや戦略性が不足しているという原因も考えられます。
ターゲットを絞れず顧客獲得できなかった起業失敗談
「より広い範囲の顧客をターゲットにした方が、多くの顧客を獲得できる」と考えていた会社がありました。そこで行ったのが「平均的な金額で平均的なサービスを提供する」という戦略です。
そのサービスに対して特段不満や苦情が発生することがありませんでしたが、リピーターを手に入れることができずに販売不振に陥りました。
その原因を探ると、顧客は特定の強みがある他サービスに流れていたのです。
広い範囲をターゲットにしてしまうと、万人受けするサービスを提供する方向性となり、独自の強みや差別化ができなくなってしまいます。
この起業失敗談から学べるのは、ターゲットを明確にして一定の顧客の強いニーズを掴むようなマネジメントを行うべきだということです。
営業を怠ったことが原因で販売不振となっている起業失敗談
「良いサービスを提供し続ければ顧客は勝手に付いてくる」と思っていた経営者がいました。
確かにサービスの質は非常に良く、利用した顧客からは評判を得ていましたが、決して繁盛してるとは言えない状況が続き、結局販売不振に陥ってしまいました。
このマネジメントには1つ大きな間違いがあります。
どんなに良いサービス(商品)を提供していても、そのサービス(商品)を認知されなければ決して売れることはないのです。
多くの場合、市場には数多くの商品が出回っています。
有名インフルエンサーなどに取り上げられた場合などは例外ですが、営業やマーケティング無しで認知度を上げていくことは難しいのです。
市場規模の縮小に対応せず売上を大きく減少させた起業失敗談
現在スマートフォンの普及によりカメラを必要とする人が減少しています。その中でカメラ業界一本で事業を行っている会社があったのです。
しかし、需要と比例して売上が減少していき、販売不振で廃業してしまいました。
需要というものは時代の流れで日々変わるものです。
この会社は、事業を多角化させるなどを行いリスクに備えておくべきでした。
今から事業を始める人も「現在の需要はどうなのか」「これからどうなると予想されるか」を考慮して参入する業界を選択しましょう。
既往のしわよせ
「既往のしわよせ」とは、業績が悪化しているにも関わらず具体的な対応策を打たずに倒産に至ってしまうケースです。
借入などを行っているわけではありませんが、黒字だった頃の利益を切り崩して経営をしている状態です。
古い設備の使用・社員の高齢化による起業失敗談
過去に大きな収益を得ていたが、今現在は赤字状態で経営している会社がありました。
経営者は「過去に大きな利益を出した状態と何も変わっていない。利益はそのうち回復する」と思っていたのです。経営者の言う通り、設備も人材も過去のままでした。
しかし売上は回復せずに、既往のしわよせによりその会社は倒産してしまったのです。
これは「過去に大きな利益を出しているからマネジメントとして正しい」と勘違いしてしまった結果の失敗です。
長い間使っている設備には不調が出ることもありますし、性能も新しい設備よりは劣っています。
また、人材も高齢化すると作業効率や対応力が落ちる傾向にあるのです。
もちろん、新しい投資をしないという選択は、費用が減り、売上が少なくても利益になる場合もありますが、先行投資という意識を持ち、適切に人材の確保、設備の新調を行うべきでした。
また、大きく変化が続く現代社会において「過去に成功していたから」は根拠にならないこともあります。
固定概念に囚われずにマネジメントすることが大切であると分かる事例でもあります。
放漫経営
「放漫経営」とは、ずさんでいい加減なマネジメントを行って倒産するケースです。具体的にはどのような失敗があるのでしょうか。
放漫経営によって倒産した起業失敗談
起業後すぐに業績が好調となり、これからもまだまだ伸びると判断した経営者がいました。
資金にも余裕ができ、天狗にもなった経営者は家賃の高いオフィスに引っ越し、高級車まで購入していたのです。
しかしその後、まだ実績が浅いその会社は、すぐに傾いてしまったのです。
とは言っても、堅実に経営を行っていたら簡単に修復できる程度の傾きでした。
まだ、地盤が固まっていない状態にも関わらず、本業以外のところに多額の費用を使ったことが原因となっています。
これは経営者の意識の問題が大きく、マネジメントに関して慎重にかつ真摯に向き合っていたら起こらなかった可能性がある倒産です。
連鎖倒産
「連鎖倒産」とは、特定の企業の倒産に巻き込まれて一緒に倒産するケースです。大口の取引先や親会社が倒産してしまった時に起こり得ます。
大口の取引先に頼りすぎた結果の連鎖倒産した起業失敗談
利益の約5割を特定の一つの企業に頼っていた会社がありました。
長年付き合っているその企業を大切にしたいという思いからも、新規開拓は行わずに、マネジメントを続けていました。
しかし、ある日突然その取引先が倒産してしまったのです。その結果約5割の売上がそのまま減少し、連鎖倒産をしてしまったというケースです。
マネジメントを行っていると数多くのリスクがあります。そのリスク1つ1つに対応できるマネジメントを行わないといけないのです。
今回のケースの場合、取引先の新規開拓を行い複数の取引先を用意して連鎖倒産のリスクを減らすべきだったでしょう。
特にコロナ禍の連鎖倒産は増えていますから、やはり自衛手段の1つとして検討したいところですね。
過小資本
「過少資本」とは資本金が少ないことによって会社が倒産するケースです。
元々「最低資本金制度」というものがあり、一定の資本金を用意しなければ会社を立ち上げることができませんでした。
しかし2006年にそれが撤廃され、極論資本金が1円であっても会社の設立ができるようになったのです。それに伴って過小資本のまま起業してしまう会社が増えたと言っても良いでしょう。
資本金が少なく銀行口座が作れない起業失敗談
資本金10万円で会社を設立した人がいました。事業を行うためには銀行口座が必要と考え、金融機関足を運んだのですが、資本金が少なく実績もないため口座の作成ができないと言われてしまったのです。
「先に実績を作ったらどうですか」と言われても、銀行口座がないと実績を作る事すらできない状況でした。
全ての金融機関が過小資本だと口座を作ることができないというわけではありませんが、このようなケースがあることも視野に入れておきましょう。
その他の起業失敗談
他にもメジャーな失敗談がいくつかあります。ここでは、その他でよくある失敗談を紹介していきます。
不要な出費を行った結果資金がショートした起業失敗談
売上自体は非常に高い状態であったが、広告宣伝費や残業代、固定費などの費用も多額にかかっている会社がありました。
利益が出ている間は気にならなかった多額の費用ですが、赤字になった時に費用の大きさに気付いたのです。
しかし、利益を出していた時のマネジメントしか分かっていなかった経営者は、どのようにして費用を削れば良いか分からずに、業績を回復させることができなかったのです。
費用というのは利益が出てるときはそれほど気にならないものです。
しかし「マネジメント」や「会計」の知識が正しく備わっていれば、利益が出ていても正しい費用管理ができていたでしょう。
当ケースの場合は広告宣伝費を削減してSNS運用などのマーケティングに力を入れる、残業をさせないようなマネジメントや、固定費の見直しなどを、利益が出ている段階から行っておくべきでした。
経営者として売上高を大きくするととも、費用を抑える視点も常に持ち合わせたいところですね。
多方面に多額の投資を行った起業失敗談
「リスク管理のために、他の事業や設備にたくさん投資しよう」と考えていた経営者がいました。
確かに、リスク管理のための設備投資や事業の多角化は正しいマネジメントともいえるでしょう。
しかし、まだ本業の地盤が固まっていない状況で多額の投資を行ってしまったのです。その結果本業はおろそかになり、多額に投資した影響で経営が圧迫されてしまいました。
マネジメントを行う上でリスクの分散をさせることは非常に大切ですが、適切な場所に適切な金額を投資しているかを今一度確認する必要があったでしょう。
経営と会計の知識がないがための倒産
経営と会計の知識が少なく、その年の決算が出ないと赤字か黒字化も判断できないような経営者がいました。
ある時、その会社の業界に大きな打撃が入った時がありましたが、経営者は自社に影響しているのかすら判断できなかったのです。
結果、その年の決算で大赤字になっていたことを知り、そのまま倒産まで追いやられてしまいした。
会社をマネジメントするには、経営や会計の知識が必須とも言えるでしょう。今回のケースも、それらの知識を持ち、即座に対応出来たならば事なきを得たはずでした。
まとめ
経営を成功させるためには成功者の「成功談」を聞くことも大切ですが「失敗談」から学ぶことも同じかそれ以上に大切です。
失敗する原因にはいくつかの傾向があり、先人の失敗を知ることによって、自身が同じ失敗をしないようなマネジメントができるようになります。
当記事では倒産する原因としてメジャーな失敗談を紹介しました。
これからスタートアップを迎える方は、この失敗談を会社経営に役立ててください。