少し、コピーライティングに関して勉強したことがある人なら目にしたことがあるかもしれません。広告史上最も有名ですからね。すごいですよね。
答えですが、これはデイヴィッド・オグルヴィという有名な広告マンが、自動車のロールス・ロイスの広告のために書いたヘッドラインです。
時速60マイルで走る新型ロールス・ロイスの車内で、
最も騒々しいのは電子時計の音だ
いかがですか?
アメリカでの話ですし、何十年も前なのでほとんどの人は知らないと思いますが、この広告キャンペーンは大ヒットしてロールス・ロイスという超高級車を売りまくったんです。
なぜ今回、このヘッドラインをご紹介したかというと、このヘッドラインが生み出されるまでの過程に注目してほしいからなんです。
この広告を生み出したデイヴィッド・オグルヴィは他の一流のマーケターと同じく、ただ座ってインスピレーションが湧いてくるのを待つのではなく、自ら能動的に、積極的なリサーチをすることで知られていました。
彼は取り扱う商品について勉強し、できる限り知ろうとします。
このロールス・ロイスの広告を作った時も3週間かけてその車の資料を読み込んだと言われています。なぜかというと、商品を知れば知るほど、効果的な広告を作れるからです。
実際にその通り、彼はその膨大な資料の中から、あるエンジニアの言葉に出会いました。
そうです、これはエンジニアの言葉です。ほとんどヘッドラインそのままですよね。
超一流の広告マンのオグルヴィでさえ、彼の想像の中から言葉を生み出したのではなく、その言葉を“見つけた”のです。
もちろん、この言葉が広告のヘッドラインとして効果的であることを見抜いた彼の天才的な一面もあるでしょうが、実際に僕らが広告やキャッチコピーを書く際にも全くのゼロから自分の想像の中で、神がかり的なひらめきで書いてるわけではないんです。
そんなことはまずありません。
背景にあるのは、徹底的なリサーチなのです。
先ほども言いましたが、商品を知れば知るほど、良い広告がかけるのです。
あなたの中に答えがある
僕はコンサル生のHPや販売ページなどをよく見る機会がありますが、前提として、「そのコンサル生の中に、答えがある」と思っています。
つまり、コンサルの僕よりもその商品はコンサル生のものなのですから、コンサル生の方がよっぽどその商品について知っているわけです。
だから、話を聞きながら、商品についての情報を引き出し、それを広告文へと落とし込んでいくのです。僕がゼロから考えるものなどほとんどありません。
つまり、実は、最も効果的な広告を書き得るのは、自分の商品・サービスを持っているあなた自身なのです。
もちろん、コピーライティングの技術というものはありますが、その前提を忘れないで欲しいのです。
だから、自分自身に聞くんです。頭を整理して、自分の気持ちや知っていることを書き出すのです。
そうやって情報をまとめていくと、多少のライティングのスキルがあればスラスラと広告やセールスレターなどが書けるはずです。
中村司