脱サラ農業で失敗しないための6か条!150万円の給付金制度も紹介

脱サラして農家になる人が増えています。しかし、農業の知識・経験がない人が農業で脱サラして成功する確率はそこまで高くありません。

そこで、本記事では脱サラして農家になるメリットと農業脱サラに成功する6か条を解説します。本気で脱サラして農家を目指している人は参考にしてください。

脱サラして農家になる4つのメリット

脱サラ 農業 メリット

脱サラして農家になるメリットは、主に4点あります。

  • 上司や同僚がいないので人間関係のストレスがなく、自分のペースで仕事ができる
  • 作業量に対して結果がすぐに明らかになるのでやりがいを感じられる
  • 収穫や採れたての作物を味わう喜びがある
  • 出社する必要がないので自由な時間が増える

また、近年では農家になる移住者へ向けた給付金制度を用意している自治体もあります。給付金制度については、後半で紹介します。

脱サラ農家が失敗しないための6か条

脱サラ 農業 成功 コツ

農家になるにはメリットがありますが、何も考えずに脱サラして農業を始めることはおすすめできません。失敗しないために綿密な準備が必要です。ここでは脱サラ後に農家になる人が守るべき6つのルールを解説します。

明確な理由を持つ

「気楽に働きたい」といった気持ちで、脱サラして農家になるのはおすすめしません。農業は天候により収穫量が安定せず、労働量の割りに収入が伸びないこともあるため、会社員より大変なことが多いからです。理想と現実の差を感じて、農業をやめてしまう人もいます。

脱サラして農家になる前に「なぜ農業を始めたいのか」を考え、大変なことがあっても続けられる理由を持ちましょう。

情報収集する

身近に農業の情報がなければ、脱サラして農家になる方法が分からないでしょう。
全国新規就農センターのホームページを見ると、脱サラして農家になるための手順が分かるのでおすすめです。相談窓口、各自治体の支援体制なども分かります。
また、脱サラして農家になった人のSNSをチェックして、日々の生活や仕事の様子などを知ることで農家になった後のイメージも持つことができます。

実際に働いてみる

全国の自治体では、脱サラして農家になりたい人のために、短期間の農業体験や数か月~数年の農業研修を用意しています。

移住する地域によって、育てられる作物や住みやすさも変わります。育てる作物によって設備や方法が変わります。また、農業は近隣住民と助け合う機会が多いため、移住者を受け入れてくれる地域かも確かめましょう。

脱サラして農家になっている先輩就農者が多い地域では、移住した後も色々なことを教えてもらえるでしょう。

資金を蓄える

脱サラして農家になるためには、開業資金が必要です。農機具やビニールハウスなどにも高額の費用がかかります。また、農協の手数料や苗代、肥料代など運営資金も必要です。

全国新規就農相談センターが行った調査によると、農業を始める際の費用は以下の通りです。

機械・施設等への費用平均411万円
種苗・肥料・燃料等への費用平均158万円
営農面での自己資金平均232万円
生活面での自己資金平均159万円
合計平均960万円

同調査によると、初年度の農業売上高は平均259万円のため、ある程度の貯蓄が必要となります。

農業は安定した収益が上がるまで時間がかかることを忘れないでください。不作や天候によって、1年に1度の収穫が台無しになることもあるので、半年~1年以上生活できるだけの自己資金があると良いでしょう。

コミュニケーション能力を磨く

脱サラして農家になると上司や同僚はいません。しかし、周囲の農家との関わりは多いため、コミュニケーション能力は必要です。地域の方に信頼してもらえなければ農地も貸してもらえません。農機具を借りたり、種を分け合ったり、農家同士助け合いながら仕事をすることが必要です。

そこで移住したい地域の住民たちと積極的に交流を持ち、人脈を広げることを意識するようにしましょう。

家族の理解を得る

脱サラして農家になりたいなら、家族の理解を得なければなりません。農業を始めるためには地方移住をしなければならず、家族の生活環境が大きく変わるでしょう。

また、家族に農業を手伝ってもらうこともあるでしょう。朝早い仕事や、時期によっては休みなく働くことなど、生活習慣も大きく変化するため、家族の同意と協力は欠かせないのです。

脱サラ農家が使える給付金制度

脱サラ 農業 給付金制度

本記事の最後に、脱サラ農家が使える給付金制度を紹介します。

脱サラして農家を始めたい49歳以下の若い世代を支援するため「農業次世代人材投資資金」(旧青年就農給付金)という給付金が用意されています。年間最大150万円の給付を得られます。

農業研修を受ける人には2年、独立して農家を始める人には5年に渡って資金援助があります。農業が軌道に乗るまでは1~2年の期間が必要になるため、脱サラして農家を始めたい人の後押しになる制度です。

まとめ

脱サラして農家になる前に綿密に準備しないと失敗する可能性が高くなります。時間をかけて情報を集め、資金を蓄えて、家族とよく話し合いましょう。

移住したい地域の自治体から受けられる給付金や援助を調べておくのも良い方法です。今すぐ、脱サラして農家になるための準備を始めましょう!