本記事では粗利率の3つの活用方法を解説します。
粗利の意味がまだ完全に理解できていない方は、図解を使った粗利のコンプリートガイドをまずはご覧ください。
粗利率 3つの活用方法
粗利率は非常に重要な指数ですが、一体どのように活用するのでしょうか。これが分からないままでは、粗利率の出し方を知ったとしても事業に応用することはできません。
そこで本項では粗利率の活用方法として下記の3つ紹介します。
・商品の付加価値を分析
・商品ごとに粗利率を出してみる
活用方法1 仕入価格・提供価格の妥当性を判断
粗利率から仕入価格・提供価格の妥当性が判断できます。
例えば、900円で仕入れた商品を1,000円で販売していては、諸経費を差し引いて赤字となります。仕入価格もしくは提供価格が妥当ではないのです。
その商品を提供し続けていると赤字が拡大してしまいます。そのため、妥当な仕入価格及び提供価格に調整する必要があります。
もし調整が不可能であると判断したならば、その商品は提供しないという選択肢が最善となります。
活用方法2 商品の付加価値を分析
粗利とは「商品の付加価値」を表します。付加価値とは商品本体以外の価値です。アフターサービスなどが挙げられます。
例えば、売上原価が500円の商品を1,000円で販売していると、粗利である500円が付加価値です。
一方で、他社が同じ商品を1,200円で販売しているとします。通常、同じ商品であれば価格が安い所から購入します。それでも他社の商品が売れているということは、自社にはない付加価値が存在しているのです。
この付加価値の違いを分析することによって、事業の発展に繋がります。「他社にあって自社にないものは何か」「どこで差別化をするか」を検討する材料となるのです。
その商品にどれほどの付加価値があるのか、どれだけ値段をあげても評価してもらえるのかというのは経営者として常に持っておきたい視点ですね。
活用方法3 商品ごとに粗利率を出してみる
事業全体の粗利は重要ですが、商品ごとの粗利も非常に重要です。1度、商品ごとの粗利率を算出してみましょう。
商品ごとの粗利率が分かると、今後力を入れるべき商品や、改善が必要な商品が見えます。粗利率の高い商品は展開を検討するべきです。
一方で粗利率が低い商品は、改善が必要、時には撤退をする決断を要する場合もあります。
事業全体の粗利だけじゃなくて、細かく商品1つ1つの粗利率のログを取り、しっかりと商品の取捨選択していってください!