アントレカレッジに入会する前に、困っていたこと、悩んでいたことは?
小澤:アントレカレッジに入会される前に、まず経営等されていたと思うのですが、何か困ってらっしゃってたこと等がありましたら教えてください。
高井:経営について、全体的に困ってたっていうのはあるんですけど…具体的に言うと、売上を大きくしながらまとめていくことに困っていたかな、と思います。
業績だけ上げるのは簡単だと思うんですけど、業績を上げれば上げるほど問題も増えるという印象だったので。
そういう意味で、会社組織としては機能していないと思っていたんです。
小澤:売上自体は伸ばせるけれど、それと同時に問題も生じてくるということですね。
ちなみに入会される前はどれくらいの規模の会社を経営されていらっしゃったんですか?
高井:当時で言うと、年商7000万から8000万円くらいの規模ですかね。
アントレカレッジに入会しようと思った、選んだきっかけは何ですか?
小澤:そこからアントレカレッジに入会しようというふうに思われたきっかけはなんだったんでしょうか?
高井:YouTubeの広告でアントレカレッジさんを知ったんですね。たしか無料セミナーみたいな…興味付けのセミナーみたいなのがありまして。
正直な話「情報商材屋でしょ?騙されるの覚悟で行ってやろう」的な感じで行きましたね。(笑)
これまで情報商材屋さんと直接対面したことも何回かあったんですけど「あいつら中身なくてつまらないな」っていうのが正直な印象だったんですね。
でも、アントレカレッジは違ったんです。いい意味で期待を裏切られましたね。
小澤:どんなふうに違ったんですか?
高井:中村先生や菅野先生のお話を聞いたとき、まさに的を得た言葉だな、と思ったんです。動画を見ながら「本当にその通りです」って思うことばかりで。
すごく自分の心に刺さった言葉がたくさんあって入会することを決めました。
アントレカレッジの教材への印象は?
小澤:なるほど。はじめは情報商材屋さんだと思って、無料のオンラインセミナーに入ってみたら納得してしまったと。ちなみにどういうところが印象に残っていらっしゃいますか?
高井:他のスクールさんとかって「売上をどんどんあげましょう」みたいなノリだと思うんですけど、アントレカレッジのコンテンツはそうじゃないって感じたんですよね。
例えば、組織の評価制度の話とか採用制度と会社の作り方の話とか。「こういう人を採用したら、こんな会社になりますよ」みたいなところまでコンテンツとして揃っているのはすごいな、と。
入会前にアントレカレッジで学べるコンテンツの目次が見れるじゃないですか。それを見た時に「まさに私はこういうことを学びたかったんです」という内容そのものだったので、そこが1番大きかったですね。
小澤:なるほど。
高井:教材に関しては、動画コンテンツを頂けるのがとてもありがたかったんですね。繰り返し見れるので。そういうところも自分の中では興味が湧きました。
正直、一回聞くだけじゃ消化しきれないでしょって思うので、何回も視聴できるところにも魅力を感じました。
ご自身にとって効果があったカリキュラムを教えてください
小澤:ここからは入会された後の話を聞きたいと思います。
人事評価の面で色々と役立てていただいたコンテンツがあったとお聞きしているのですが、どういうところが役に立って、どういう風に改善されていったのかという流れを教えて頂けますか?
高井:人事評価テンプレートを入会者特典として頂きました。正直、それを見た段階ではどうやって使ったらいいか分からないという印象だったんですよね。
でも、中村先生には色々と相談をさせていただく中で「評価制度をなんとかしないとダメだね」と言われていたので、課題意識もあったんです。
小澤:なるほど。
高井:ただ、分かってはいつつも、なかなか優先順位としてあげることができませんでした。
しかし色んな経緯があって「これは評価制度を作らなきゃな」って本腰を入れたんです。
その時に、1番に出てきた壁が「自分が評価しているところが分からない」という問題でした。
小澤:と言いますと?
高井:経営者としては、いろいろなタイプの社員を評価しなくてはいけません。A君はこういうところがいいし、違うタイプだけどB君もここがいい。
それぞれに良いところが違うので、どうしても感覚的に評価してしまうところがありました。
でも人事評価テンプレートでは評価ポイントがすでに言語化されてるので、ブレずに全社員を評価することができたんですね。
評価制度がきちんと整ったことで、どこを褒めてどこを指摘して、どこを見ているのかっていうのが言語化できたのがとても良かったです。
小澤:それまではご自身の感覚で基本的には評価されていた中で、一つ軸となる評価基準ができたということですね。
人事評価テンプレートが生んだ組織の変化とは?
小澤:人事評価ってすごく難しいものだと思うのですが、評価軸を作ったことで組織にどんな変化が起こったのでしょうか?
高井:私は配送会社をやっているのですが、配送会社って構造上どうしてもスタッフの方と話す機会が少ないんですよね。
弊社は30人弱の社員がいるんですが、365日動いているので30人が入れるオフィスなんてまずないし、30人が集まる機会なんてそもそもないんですよ。それに加えてコロナ禍になって、ますます社員全員が集まる機会はなくなりました。
小澤:なるほど。
高井:でも、この評価制度を使うことで話す機会ができたんですよ。一人1時間〜2時間くらい時間をとって話すんですけど、その社員の思いや今後のキャリアを聞くことができて。そこに評価制度を絡めていくことができました。
小澤:話す時間を設けることで、評価を落とし込めそうですよね。
高井:そうですね。例えば「将来的に管理者的な仕事をやりたいです」っていう社員が意外と多かったりするんですけど、「じゃあ、なんで君は遅刻しているの?」っていう会話がすごくしやすくなったなっていう。
これをトップダウンで評価しちゃうと不満しか残らないので、その人の目標と今の評価をきちんと比べてあげる。「人からはこう見られているんだよ」っていうことを伝えることによって、モチベーションがグッと上がったのは現場を見に行っても感じました。
現場の管理者からも「〇〇さん、変わったね」って言ってもらうことがありました。
小澤:これまでは上から評価を与えてたけれど、評価される側の人の「どこまでできているか」という感覚と、評価する側の感覚をすり合わせていったと。そういった時間を持つことによって社員のモチベーションが上がっていったんですね。
高井:そうですね。他にも評価制度を作ったことによって、会社から社員へどんなキャリアを示せばいいのかというのが明確になりました。例えば、管理者になりたい社員が多いのであれば、管理者になるためのキャリアパスを示すことができたんです。
小澤:ちなみに、社員のモチベーションが上がったことは売上にも影響がありましたか?
高井:そうですね。1期目の売上は4千万円だったんですが、今年8月の決算、2期目で1億4千万円まで伸ばすことができました。また、3期目の目標として2億1千万円まで行くことを目指しています。
ビジョン・ミッション・バリューの作成
高井:評価制度を作ったあと、1ヶ月くらいかけてミッション・ビジョン・バリューをしっかり作ったんですよね。
もともと評価制度を導入したのは「組織体制をきっちりとさせて、売上を伸ばそう」という考えだったんです。悪く言えば「稼がせて文句が出ないようにしよう」みたいな。
でも、冷静に考えて経営者としてはおかしい話ですよね。そこに気付いてからミッション・ビジョン・バリューは絶対に必要だな、と。
実際に作った後に、なぜ不満が生まれているのかという原因がわかりましたし、それに対して自分がどう向き合ったら良いのか、というのも明確になりました。
小澤:なるほど。ミッション・ビジョン・バリューを作るときにはどんなところを大事にされたのでしょうか?
高井:考えるに当たって1番大事にしたのが「創業時の私がどんな気持ち、どんな信念、どういう思いでこの会社を作ったか」をできるだけ明確に言語化したことでした。
小澤:そうなんですね。
高井:今の会社に対して不満が出ているということは、会社にとっての昔の価値観と今の価値観が変化したということだと思うんですね。
小澤:社員からすると、昔の価値観には賛同していたけど、今の価値観には賛同できないということですか?
高井:そうですね。だから、私が会社を立ち上げた時の価値観ってなんだったんだろう?ということを色々な人に聞いて回りました。
例えば、私の母や当時遊んでいた友達。あとは先輩経営者の皆さんですね。「俺、その時どんなこと言ってたっけ?」って、すごく根掘り葉掘り聞きました。
すると、今自分がやろうとしてることと、当時やろうとしてたことが全然違うことに気づいたんです。
小澤:やろうとしていたことと、今やっていることに矛盾が生まれていたということですね。
高井:そうです。それで、その矛盾を修正したというのが、不満解消へ1番繋がったかなって思っています。
小澤:ちなみに、どんな矛盾があったんですか?
高井:昔の私は「みんなで何となく稼いで、何となく新しい仕事でも作って、何となく飯食えたらいいんじゃない」ぐらいの感覚だったんですよね。そもそも私自身があまり仕事に興味ないんですよ。
仕事はすごく好きなんですけど、別に配送という仕事自体にプライドは無いんですよね。
もちろん仕事をさせて頂いてるから、任せて頂いてることに関しては誠実に取り組ませて頂いています。そういうスタンスはあるんですけども、「何としても配ってやろう」とか「うちが1番の配送会社だ」とか、そんなのは一切ないんです。
でも、配送会社を経営していく中でそういうふうになってたなって。地元で1番とか、配送会社として1番っていうふうに変動していたなって気付きました。
小澤:なるほど。
高井:スタート段階は、
「新しいことをやるためにはお金必要だよね。」
「お金を作りやすいの配送業だよね。」
「だから配送やろうよ。」
っていう簡単な考えだったんです。それに賛同してくれた人たちがけっこう多かったんだと思います。
でも配送業への思いばかりが大きくなっちゃって、周りは「別に配送をやりたいからこの会社で働いているわけじゃないよ」ってギャップが生まれてしまっていたんです。
小澤:なるほど。最初の方は新しいことをどんどんやっていこうというお考えだったけど、続けられる中で配送業っていうものにこだわりができてしまったということですね。
これからの目標は?
小澤:それでは、今後どういうことを目標に据えて進まれていくのかというところをお聞かせいただけますか?
高井:はい。弊社としましては2024年までに3つの事業柱を作るという目標があります。
そして、3つの子会社を作るということを軸に置いて、従業員のキャリアパスを広げるというのをミッションとして取り組んでいます。