社会起業大学は、東京新宿に所在地を置く、社会起業家を育成するためビジネススクールです。優れた社会起業家を輩出するために、以下のような特徴を持った運営がなされています。
・MBAエッセンスを取り入れたカリキュラム
・4つのコース設計と、3段階のプログラム
・徹底した対話型授業
ちなみに「ビジネススクールは働きながら通うことが難しいのでは?」と考える人もいますが、そんなことはありません。
社会起業大学では、仕事との両立がしやすいように、授業時間の工夫やオンライン授業の導入を行っているためです。また、完全オンラインのコースもあるため、自身の環境に合わせて学ぶこともできます。
そこで、社会起業大学の特徴やメリット・デメリットなどをこの記事でお伝えします。
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社会起業大学の概要
社会起業大学は2010年に開校された、国内初の社会起業家を育成するためのビジネススクールです。
東京新宿に所在地を置き、10年間で約600名の卒業生を輩出している実績があります。
卒業生は、起業家やNPOの代表、既存企業のSDGs部門の責任者など、多岐に渡る活躍を見せています。
社会起業家とは?
社会起業大学において社会起業家とは「ビジネスを通じて、ソーシャルミッションに取り組む起業家」と定義されています。
つまり「社会問題の解決を、ビジネスとして取り組むための起業」です。以下のような活動例が挙げられます。
・教育格差是正
・地球温暖化防止
一方、ボランティアやNPOも社会問題の解決に向けた取り組みとなります。
しかしこれらは、自社の資金のみで運営するわけではなく、寄付金などを頼ることも多いです。そのため「営利性」に着目した際に「ビジネス」とは言えません。
社会起業大学の特徴
社会起業大学は他のビジネススクールとは何が違うのでしょうか。ここでは、社会起業大学の特徴を解説します。
・3つのコース
・段階的なカリキュラム
・MBAエッセンスを取り入れたカリキュラム
・完全オンラインで行われるソーシャルビジネスプランニング講座
・徹底した対話型授業
・OBとの積極的な交流
・充実したサポート
独自メソッドの「SEC METHOD」
社会起業大学の教育理念の中核には「ソーシャルアントレプレナーシップ」があります。ソーシャルアントレプレナーシップとは「ビジネスで実現するソーシャルミッション」のことです。
その、ソーシャルアントレプレナーシップを確立するプロセスが、社会起業大学の独自法である「SEC METHOD(Social Enterpreneur College Method)」です。
SEC METHODでは「自分らしさ」「社会課題」「ビジネス」の各パートの重なりを見出すことによって、その教育理念を明確にします。
3つのコース
社会起業大学の主なコースは3つあり、主に費用が異なります。具体的には以下の通りです。
受講コース | 在学期間 | 入学金 | 授業料 | 合計 |
ソーシャルビジネスプランニング講座 | 4か月間(5~8 月、 9~12 月、 1~4月) | 33,000円 | 264,000円 | 297,000円 |
ソーシャルビジネスプランニング講座 【1on1フォローアップ(3回)付】 | 4か月間(5~8 月、 9~12 月、 1~4月) | 33,000円 | 297,000円 | 330,000円 |
ソーシャルアントレプレナー実践演習 【1on1フォローアップ(3回)/ 〈eラーニング〉スタートアップの基礎知識 付】 | 4か月間(5~8 月、 9~12 月、 1~4月) | なし | 297,000円 | 297,000円 |
段階的なカリキュラム
ここでは、ソーシャルビジネスプランニング講座の特徴について解説します。
特徴1
SEC METHODの理解に加え、自分らしさと社会課題の掘り下げを行います。
最終的に、ソーシャルミッション及びビジネスで差別化できる要素を見出すことが目的です。第1タームの内容は、全てのコース(単科コースを除く)で受講することができます。
特徴2
様々なビジネスモデルや収益モデルを学ぶと同時に、持続性のある事業計画を作成します。最終的に、自らのソーシャルアントレプレナーシップを確立することが目的です。
特徴3
社会起業家としての活動を開始します。そこから事業運営の実践的なスキルを習得します。第3タームの内容は「社会起業家コース」で受講することができます。
MBAエッセンスを取り入れたカリキュラム
社会起業家大学では、MBAに代表されるようなビジネスの知識も習得できます。
日本においてMBAとは「経営学修士」という意味で使われており、通常大学院に所属して学ぶ知識です。そのMBAの基礎的を社会起業家大学で学ぶことができるのです。
特に、持続性のあるビジネスプラン構築のためのフレームワークの習得を重視したプログラムは、起業後に大いに役立ちます。
完全オンラインで行われるソーシャルビジネスプランニング講座
通常のコースの場合、オンライン授業に加えて、月に1,2度の通学を要します。
一方で、完全オンライン開催である、通学が不要な「視聴プログラム」も開催されています。
社会人88,000円・学生44,000円の価格設定となっており、通学が厳しい環境であっても受講が可能となっています。
なお、ビジネスプランニング編を受講するには、ソーシャルビジョン編の受講が必要なため留意しましょう。
徹底した対話型授業
社会起業大学では、アウトプットや対話型授業を主体としています。
授業では、プレゼンテーションなど、積極的な発表の機会が設けられています。その発表が、様々な受講生からのフィードバックに繋がり、アイデアやビジネスプランが広がるきっかけとなるでしょう。
OBとの積極的な交流
社会起業大学では、OBと在学生、OB同士の交流が積極的に行われています。
スクール主体でOB交流会が開催されており、実際に起業を行った方の話を聞くことができます。
また、OBによる自主勉強会やセミナーの開催、懇談会なども数多く行っており、卒業後であっても多くの恩恵を受けることが可能です。
充実したサポート
社会起業大学では、プログラムの提供以外に、生徒へのサポートも数多く行っています。
個別の面談を通じて、事業計画の作成や起業の実現のフォローを行うことによって、個々の進捗に寄り添ったサポートを実現しています。
また、起業後の住所やコワーキングスペースの利用など、卒業後のサポートも充実している点も魅力です。
社会起業大学のメリット5選
社会起業大学の数多くの特徴は、いくつものメリットを生み出します。ここでは社会起業大学のメリットを5つ紹介します。
・能動的な学びを得ることができる
・人脈形成が可能である
・起業後にも手厚いサポートを受けることができる
・無料セミナーを聞いてから入校を決定することができる
仕事と両立できる環境が整っている
社会起業大学は、仕事と両立しながら通うことができる環境が整っています。
週末の授業が中心であり、平日に行われる授業は、週1回のみで、夜間に行われるためです。また、授業を欠席した際のフォローも万全な点も魅力です。各コースでeラーニングで補講が可能となっているだけではなく、個別でのフォローアップも充実しています。
そのため、多忙な社会人であっても安心して仕事と両立することができます。
能動的な学びを得ることができる
社会起業大学では能動的な学習が魅力の1つです。
講義形式の授業のみの場合、知識は深まりますが、自身の意見を発する機会がありません。自分の意見を発する場があると、考えを改めて見直す機会となります。
また、他者の意見やフィードバックを聞くことによって、新たな意見や価値観に触れることができます。その結果として、自身のアイデアは広がり、多様な考え方ができるようになるでしょう。
起業をする場合、社会に対して考えを発信する機会が多いです。そのため、普段からアウトプットができる環境に身を置けると、起業後にも役立つでしょう。
人脈形成が可能である
社会起業大学では、月に数日の通校やOBとの交流会などによって、多くの出会いがあります。
更に、OB同士のネットワークが広いため、卒業後であっても人脈形成や新たな刺激を受けることが可能です。
人脈を形成することによって、新たな仕事に繋がるチャンスが増加する、情報交換を密に行うことができるなど、数多くの利点が生まれます。
そのため、同じ志を持つ方が多数いる環境に身を置けることは今後のビジネスに大いに役立つでしょう。
起業後にも手厚いサポートを受けることができる
社会起業大学では起業後も、円滑に経営ができるように以下のようなサポートを行っています。
・資金調達のサポート
・コワーキングスペースの利用
・会場の貸し出し
起業には数多くの手続きを要します。また、作業スペースや各種イベントの会場の確保に悩む方もいるでしょう。
卒業後であっても、それらのフォローをしてもらえる環境は大きなメリットとなります。
無料セミナーを聞いてから入校を決定することができる
社会起業大学では、随時無料のセミナーが行われています。
セミナー内では、社会起業家の概要や社会起業家になるためのプロセス、社会起業大学のプログラムなどを詳細に説明されます。
それらを聞いてから入学を決定できるため、入校後のイメージとのギャップが発生しにくいというメリットに繋がります。
社会起業大学のデメリット3選
社会起業大学にはデメリットもあります。ここでは、社会起業大学でのデメリットを3つ紹介します。
・入学の機会は年に2回のみ
・あくまで「社会起業」のためのビジネススクール
通常のコースでは通校する必要がある
社会起業大学では、オンラインコースを選択しない限りは月に1,2度の通校を行う必要があります。
しかし、通校が難しい人もいるでしょう。そのような方は、当スクールで学ぶことは難しい可能性があります。
通校が不要なオンラインコースもあります。しかしオンラインコースは、2ヵ月から4ヵ月程度の短期のコースです。そのため、深く社会起業を学びたいのであれば、満足できない可能性があります。
入学の機会は年に2回のみ
社会起業大学では入学時期が決まっており、春入学と秋入学の年2回です。そのため「すぐに学び始めたい」と考えたとしても、入学時期まで待つ必要があります。
タイミングによっては、入学まで半年以上先延ばしになる可能性もあります。そのため、学びたいというモチベーションを維持しなければなりません。
あくまで「社会起業」のためのビジネススクール
社会起業大学は、あくまでも「社会起業」のためのビジネススクールです。カリキュラムは社会問題の解決に係るものが多くなります。
そのため、通常の営利のみを求めた起業を目指している場合は向いていません。社会起業以外の道を目指している人は選択肢から外すべきでしょう。
社会起業大学の注意点
多くの特徴がある社会起業大学ですが、選択する前に留意するべき注意事項が存在します。ここでは社会起業大学へ入校する際の注意点を解説します。
・学費には含まれていない費用がある
学校教育法上で認められた正規の大学ではない
社会起業大学は学校教育法上で認められている正規の大学ではありません。そのため、卒業しても特定の学位は取得できない点に注意しましょう。
その代わりに、社会起業大学認定資格である「ソーシャルアントレプレナーシップ・プラクティショナー(SEP)」の取得が可能です。
なお、当資格は12ヵ月以上のコースに属した方が、試験に合格することによって取得することができます。
学費には含まれていない費用がある
上記の特徴欄では、コースごとに必要な費用を記載しましたが、それらの費用以外にも一部負担が必要な場合があります。
例えば教科書代や、課外授業のための交通費などが挙げられます。そのため、入学の際の予算はある程度の余裕を持って準備しておきましょう。
社会起業大学の口コミ
最後に社会起業大学の口コミを見ていきましょう。
ヒロ さん
起業って漠然としたイメージですが、具体的なイメージが把握できるようになってよかったです。すぐに起業するわけじゃないですが、今後の参考になってよかったです。
中瀬端 さん
説明がとても具体的で勉強になりました。本当にありがとうございました。参加者の皆さんもやる気がある人が多かったので、それも刺激になったと思います。
GODさん
ディスカッションを取り入れての講義だったので、初対面の参加者の皆さんともコミュニケーションが取れとても良かったです。
まえともさん
内容が一般的かつ自己啓発のような内容ばかりでしたが、勉強にはなりました。講師の声が小さくて早口なので聞き取りづらい点が少し残念でした。
ひろきさん
起業してからどうすればいいのかっていうことがあまりイメージできなかったので残念だった。
福井さん
受講料が高いので断念しました。カリキュラムは良さそうだけれど、やっぱりそれなりに学費はかかってくるので、天秤にかけた結果諦める決断になりました。
社会起業大学の費用・期間・学べること まとめ
学べること | 社会起業を通して見出す自分の生き方や働き方の指針、自分の軸 |
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期間 | ・ショートコース:6ヶ月 ・単科コース:6ヶ月 ・ソーシャルアントレナーシップ確立コース:12ヶ月 ・社会起業家実践コース:18ヶ月 |
費用(2022/1/20現在) | ・視聴プログラム:社会人88,000円・学生44000円 ・ショートコース:55万円 ・単科コース:37万4,000円 ・ソーシャルアントレナーシップ確立コース:88万円 ・社会起業家実践コース:121万円 |
まとめ
社会起業ビジネススクールは、東京新宿に位置する、社会起業家を育成するためのビジネススクールです。
独自のメソッドやカリキュラムを活用したプログラムにより、開講から10年間で6,000人もの卒業生を輩出しました。
社会起業を目指している方によっては、数多くのメリットを秘めているスクールとなっています。