月商とは?月収・月給との違いや事業での使い道について解説

月商という言葉の理解は、会社経営をする上で必須です。事業規模の大きさを判断する上で重要な要素となり、自社の業績の比較や取引先の選定に大きく影響するためです。

しかし、月商の意味を勘違いして理解している人も存在します。使い方を誤ってしまうと意思決定のミスに繋がる危険性もあるため、正しい知識を備えることが重要です。

そこで、月商の定義や注意点、使い方等を当記事でお伝えします。

「月商」とは?月収・月給との違いも解説

月商とは

ここでは月商の定義や注意点、使い方等を解説します。

月商は事業における月の総売上高

月商とは、事業における月の総売上高です。売上高は任意の期間を設定できる一方で、月商は期間の設定ができず、各月ごとに算出されます。

仮に、年間の決算書の内容から月商を求めるとすると「売上高(円)÷12(ヶ月)」で求めることが可能です。

月収・月給との違い

ここでは、月商・月収・月給の違いについて表にまとめました。よく似た言葉なので、各定義を理解しましょう。

語句定義
月商1ヶ月間の商取引の総売上高。つまり、経費(費用)は引かれていない状態であり、利益を指すわけではない。
月収1ヶ月間で得た収入の総額。会社員が得る月間支給額や自営業者の月間利益を指す。残業手当・変動手当が含まれる。
月給1ヶ月間の固定給。残業手当・変動手当が含まれない。

月商の注意点

月商とは

勘が良い方であれば「月商で利益が分からないなら、どの指数を見ればいいのだろう?」と疑問に思ったはずです。その点も含め、月商にまつわる注意点を3点解説します。

月商は利益ではない

月商を考える上で注意が必要な点は「月商は利益ではない」という点です。メディアで「月商〇億円の経営者」等と言う時がありますが、この場合に同額の費用を使用しているのならば、利益が無いことを意味します。

そのため、企業が成功しているか否かを判断する際に月商を用いてはいけません。

いくら儲けているかの指数は「営業利益」

売上ではなく、利益を把握したい場合は「営業利益」に着目します。

営業利益とは、売上高から売上原価や販売費及び一般管理費を差し引いた値です。

営業利益=売上高-(売上原価+販売費及び一般管理費)

営業利益は、各種費用を差し引いた後の値になるため、儲けの額や会社の成功具合を判断するのに適しています。

月商は事業規模の大きさの指数となる

上記の説明だと、月商の使い時が無いと感じた方もいるでしょう。しかし月商は、企業規模の大きさを判断する際の大きな指数となります。

月商の額の大きさは、行っている事業の規模の大きさであるため、取引先の規模の大きさや信頼性を把握するための大きな要素となります。

まとめ

月商とは、事業における月の総売上高です。

各種費用の額を計算に含めないため、儲けの額の指数にはなりませんが、事業規模の大きさを測る大きな指数となります。

当記事では月商の意味や注意点、使い方を解説しました。会社経営において月商の理解は必須であるため、是非参考にしてください。