起業で借金しないために「5つの取り入れるべき対策」を行うことで起業時の借金を避けることができます。
その5つの対策は以下のとおりです。
- 副業からはじめて市場を探る
- 事業の道筋を立てる
- 借金せずに補助金・助成金を活用する
- 利益率の高い分野に取り組む
- 小さく始める
この5つを取り入れることで、起業時に借金をしなくても起業を成功させることができ、結果として起業後の失敗も避けることが可能です。
ちなみに「起業時に借金や融資を受けるのは仕方ないのでは?」と思っているかもしれませんが、借金を抱えて起業に失敗した場合経済的に致命傷を負い、再び起業をすることが難しくなります。
今回は借金なしで起業を成功させる方法を本記事でご紹介していきます。
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- 起業のために借金するのはリスクが大きすぎる…。
- 小資金で起業する方法はいくらでもある!
- 副業で始めたり、ネットビジネスなど低資金起業がおすすめ
- 起業に失敗したら赤字が膨らむ前に撤退が鉄則
起業のために借金するリスク
起業する際には、ある程度の初期費用や運転資金が必要となります。
初期費用としては、事務所として使用する物件の取得費や、それに伴う各種の設備投資などが必要になります。
また、運転資金としては、家賃・光熱費や人件費その他、恒常的に必要となる費用があります。
そして、起業する分野や業種・業態によっては多額の資金が必要となります。
こうした必要資金を調達するには、手元資金や自己資金が不足している場合、融資(=借金)などによって資金調達することになります。
ところが、必要な事業資金を借金に頼ると、さまざまなリスクを背負うことになります。
下記の3点について借金のリスクを解説していきます。
- 事業資金の返済計画が甘いと借金が膨らむ
- 非効率で無駄な投資によって事業収益が悪化
- 売上がなくても借金返済が必要
事業資金の返済計画が甘いと借金が膨らむ
起業にあたって借金する場合、当然ながら返済計画をしっかりと策定しておくことが大切です。
事前に編成計画を立てず、やみくもに事業を推進すると、反対に借金が増える事態に陥ります。
起業後すぐに経営がうまくいく保障はありません。
むしろ、どんな事業であっても、起業後しばらくの間は新規顧客の開拓などが十分でないため、経営が軌道に乗るまでには時間が必要です。
その間、十分な売上がなければ、資金はどんどん減少していきます。また、様々な想定外の事態も発生します。
こうした状況から、返済計画が甘い場合は、最悪借金返済のため更に借金を重ねる悪循環に陥るリスクがあります。
非効率で無駄な投資によって事業収益が悪化
借金して資金を確保すると、見かけ上は手元資金が潤沢になり、気持ちにも余裕ができます。ところが、調達した資金を何の目的にでも使って良い訳ではありません。
一例を挙げれば、販売店舗を運営する場合に、内装設備や美観にこだわって過度な出費をしたり、当面必要性の低い設備類を購入したりするために借金するのは危険です。
起業に当たって多額の借金をしている場合には、出費に際して優先順位をつけ、最低限必要な項目から順に支出することが大切です。
売上がなくても借金返済が必要
起業後しばらくの間は、売上がないか、あっても小額です。その一方、借金すれば売上に関係なく、借り入れた元金と利息を支払い続ける責務があります。
借金に見合った利益が確保できれば問題ありませんが、例えばここ最近のコロナ禍などの急激な社会・経済環境の変化などによって予期せぬ売上不振に見舞われた場合でも、借金返済は免れません(コロナ関連の特例措置などは除きます)。
利益のうち一定額は法人税として課税されるため、更に利益を圧迫するリスクがあります。
これは失敗したら借金しか残らなくなるやり方なので、やはりおすすめできません。
起業で借金を避ける対策5選
起業にあたり、必ずしも借金をしないと事業が開始できない訳ではありません。
様々な方法を講じることで、借金のリスクを最大限に回避し、開業・運営が可能となります。
借金リスクを避ける方法について以下の5つを解説していきます。
- 副業からはじめて市場を探る
- 事業の道筋を立てる
- 借金せずに補助金・助成金を活用する
- 利益率の高い分野に取り組む
- 小さく始める
副業からはじめて市場を探る
働き方改革や、政府・企業の後押しもあり、最近では多くの企業が副業を推奨しています。
こうした環境を利用して、まずは副業から事業を始め、市場や顧客の反応を探ることをお勧めします。
副業であれば、失敗しても大きなリスクや損失はなく、少ない自己負担で開業できます。
市場や顧客の反応を探り、経験を積み重ねて、事業が軌道に乗ってから本格的に起業することで、リスクが最小化できます。
事業の道筋を立てる
起業に当たって、起業後の事業経営をしっかりとシュミレーションすることが大切です。
それに伴い、必要となる資金面においても、初期費用や運転資金、また収支予測などについて計画を立てておきましょう。
特に初期費用については、その内訳・詳細に至るまで厳密に把握しておくことです。この対策により、予想外の出費が発生した場合などでも、必要な対策を講じることが可能となります。
事業の道筋を立てる上で最も重要なことが「マーケティング」です。
起業・経営というと難しいイメージを持ちがちですが「お客さんが欲しい商品を売る」という関係性を捉えることでシンプルに構造化できます。
借金せずに補助金・助成金を活用する
起業にあたり、各自治体が運営としている各種の補助金や助成金を申請・受給することを検討するという手立てもあります。
補助金や助成金は借金ではなく、返済が不要なので資金面の不安や心配もありません。
ただし、それぞれの制度は補助内容が異なり、応募期間なども限られており、また資格要件などに制限もあります。
常にアンテナを張り巡らし、チェックを怠らないことがポイントです。起業にあたって有効な補助金について、下記にいくつか挙げておきます。
創業支援等事業者補助金
「創業支援等事業者補助金」は、地域の活性化に貢献する事業者に対して経費の一部を補助する制度です。
支給金額は全経費の半分以内(50~上限200万円)です。
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は、補助限度額は50万円で全経費の3分の2まで受給可能な制度です。
上記のほかにも様々な支援制度がありますので、自己資金での起業がどうしても不可能であるという場合は検討してみましょう。
アントレカレッジでも創業時の資金調達サポートを行なっています
アントレカレッジ では会員様に対して創業時の資金調達(融資・助成金・補助金)方法に関してのサポートを行なっています。
起業後の運転資金を調達できるか否かが事業の命運を分ける1つの要素でもありますので、この点もしっかりとご指導をしていきます。
利益率の高い分野に取り組む
起業する際、取り組む業種や業態について利益率の高い分野を検討する方法があります。
売上額が多くても、費用負担が大きければ大きな利益は見込めません。利益率の高いビジネス分野は、結果として利益を出す早道となります。
また、利益率が高ければ、起業後の早い段階で借金返済の可能性が高まり、廃業のリスクも低減できます。
例えば、下記の表では情報通信業における「営業利益」「経常利益」の数値が高いことが見てとれます。
こういった統計を参考に、利益率の高い市場に参入することもおすすめです。
小さく始める
起業をいきなり大規模に展開するのではなく「小さくはじめる」工夫も大切です。
よく、サラリーマンの週末起業が話題になりますが、これはサラリーマンが就業日以外の休日だけ稼働して起業する方法です。
副業と似た概念でもありますが、リスクも少なく、実験的に休日を利用して事業を展開することで、十分ではなくても、そこそこの事業経験が得られます。
借金を最小限にするポイント
起業時の借金については、少しでも減らす工夫が必要です。
その方法について、以下2点を解説していきます。
- 自己資金を準備する
- 小資金で取り組める分野を探る
自己資金を準備する
当然のことながら、起業にあたって最適な方法は、やはり自己資金を十分に用意しておくことです。起業時に必要となる資金を自己資金で賄えれば、借金の必要もありません。
どうしても自己資金のみで事業を開始することが難しい場合は、最低限の借金するにしても、例えば政府系金融機関である日本政策金融公庫を利用する場合は自己資金が多ければ多いほど有利になります。
同公庫の「新創業融資制度」を利用する場合、借入れ総額の10%以上を自己資金として準備する必要があります。その他の金融機関でも、自己資金なく融資を受けるのは困難です。起業にあたっては、借金の有無に関わらず、ある程度の自己資金が必要です。
小資金で取り組める分野を探る
取り組む業種や業態によっては、低資金・または初期費用が一切なく起業可能な分野もあります。
必要資金が少なければ、借金も少なくて済みます。家賃や人件費など、毎月発生する費用を極力抑えられる事業を検討することがポイントです。
起業ジャンルを選定し、成功確率の高いメソッドを使うことで、大きな資金を使わず利益を得ることは可能です。
起業で借金して失敗しないための小資金起業アイデア
小資金で起業を始めることをおすすめしましたが、重要なのは収益性の高さです。
収益拡大が見込めなければ小資金で始めることができても、そこまで意味がありません。
そこで本項では、小資金かつ高収益が見込める起業アイデアを以下3つご紹介します。
- 物販事業
- オンライン教室
- ネットショップ経営
借金で失敗しないための小資金起業アイデア1:物販事業
物販事業とは仕入れた商品を仕入れ額以上の値段で販売して、その差額で利益を得るビジネスモデルです。
この事業は拡張性が高く、ノウハウを培えば輸入物販など大規模なビジネスに発展することも可能です。
例えば、中国で有名なアリババで工場生産品を安価で大量に仕入れ、Amazonで販売することができます。
他にも、リサイクルショップを回って相場以下の商品を買い、メルカリやラクマなどで販売する手法もあります。仕入れのノウハウと相場感覚を培えば、稼げる可能性は高いです。
ただ、ノウハウを培うまでには時間と労力を惜しまないことが重要です。
常にPC前に張り付いて相場以下の商品が出品されないかをチェックしたり、店舗を巡って相場以下の商品が売られていないかを探す必要があるからです。
アントレカレッジのゼロイチ塾でも物販事業は再現性が高く初心者にもおすすめだとしていますが、その一方で「決して楽に稼げるビジネスモデルではない」ともお伝えしています。
資金面についてですが、過去にアントレカレッジでも資金ゼロの大学生が売上100万円に達した例があります。
この点から見ても、物販事業は小資金で始められ、収益性の高い起業アイデアだと言えます。
借金で失敗しないための小資金起業アイデア2:オンライン教室
オンライン教室とは、自らが講師となって受講生に何らかのテーマを教え、それによって報酬を得るビジネスモデルです。
オンライン英会話教室のような事業を自分1人で行うようなイメージとなります。この事業の良いところは、インターネット環境さえあればすぐに始められる点です。
PCがあれば良いですが、最低限カメラが起動すれば通信は可能なので、スマホを使ってもいいでしょう。
他にもメリットとして、受講生を何人でも募集できる点があります。オフラインで教室を開講する場合は、会場に入りきる人数しか入れられませんし、現在はコロナの影響もあって非接触型が推奨されています。
しかし、オンライン教室ならば1人から何十人まで自由に拡張できます。受講生が増えるほど収入は増えますが、費用は変わりません。そのため、低資金かつ収益性が高い起業アイデアだと言えます。
自分のキャリアを棚卸してコンテンツを考えていきましょう。
借金で失敗しないための小資金起業アイデア3:ネットショップ経営
ネットショップ経営は、オリジナルグッズや輸入品、地元の特産品など、自分が売れると思った商品をネットショップで販売するビジネスモデルです。
ネットショップを無料で作れるwebサービスも多く、アイデアさえあれば気軽に始められ、費用もかかりません。
売れる商品をラインナップすればリピーターも増え、継続購入につなげることができるでしょう。
借金をせずに事業を撤退するポイント
起業した後、事業が思うように進展しない場合、経営者としては様々な改善策を講じますが、最悪の場合、どの時点で撤退するかを判断するのが非常に重要なポイントとなります。
経営者として、事業を撤退すれば、その時点で残る借金に対する怖さがあります。
そのため、何とか挽回するための黒字化戦略を立て、試行錯誤を繰り返しますが、その結果、累積赤字を更に膨らませてしまう悪循環に陥る場合もあります。
こうした事態を避けるためには「事業撤退のタイミングで手元に借金がない」状態で事業撤退を決断することが大切です。
まとめ
希望に燃えて起業を志し、事業を立ち上げる際には、ある程度の資金が必要となります。
その際、借金によって事業資金を調達するケースは多々ありますが、事業運営を誤ると、借金返済の負担が増大し、最悪、廃業にまでつながるリスクがあります。
資金調達に際しては、出費に際しての優先順位を明確にし、可能な限り自己資金を多く準備した上で、借金はしないよう事業運営を心掛けることが大切です。
この記事を読んだ方が、起業後の資金について参考となり、借金なしで起業を成功に導いていただければ幸いです。